2002 Fiscal Year Annual Research Report
生体吸収性素材を用いた階層型ハイブリッド人工血管の開発に関する研究
Project/Area Number |
14770673
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
石橋 和幸 秋田大学, 医学部, 講師 (00291617)
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Keywords | ハイブリッド人工血管 / 生体吸収性人工血管 / 細胞培養 |
Research Abstract |
本年度の実験では、まずPolycaprolacton-Polylactic acidの共重合体を基質にしたPoly-glycolicacidからなる生体吸収性人工血管を作成した。 次いで動物実験に移った。雑種成犬の外頚静脈より酵素法で血管内皮細胞を採取し、外植片法により平滑筋細胞、線維芽細胞を採取した。約2週間の継代培養を行った後に、それらをTypeIコラーゲンと混合し、線維芽細胞層、平滑筋細胞層、内皮細胞層の順に階層性に、生体吸収性人工血管上に構築した。2日間の追加培養の後、細胞を採取した犬の内頚動脈に移植した。 現在のところ、移植後2週間の時点においてsacrificeし、組織学的に検討した。その組織学所見では、走査電顕で血管内腔面を観察したところ、完全に内皮細胞で覆われていた。また、それらの内皮細胞はすべて血流方向への配向を呈していた。中膜においては、平滑筋細胞、線維芽細胞が盛んに細胞分裂を繰り返し、新生中膜を作成しつつあった。それらの細胞の一部は円周方向への配向を呈していた。また、一部においては人工血管の外側より、線維芽細胞や平滑筋細胞が、人工血管を通して侵入してきている所見も認められた。人工血管に動脈瘤様の所見は認めなかった。光顕では人工血管の組織はまだ残存していた。しかし、組織を摘出する際、加圧固定を行ったところ、亀裂が入った部分があり、人工血管が吸収され、強度が弱くなった部位もあると考えられた。現在、さらに長期間移植モデルを作製中である。
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Research Products
(1 results)