2002 Fiscal Year Annual Research Report
開心術心停止再潅流モデルにおける遠隔臓器一過性虚血による心筋保護効果
Project/Area Number |
14770696
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
友枝 博 久留米大学, 医学部, 助手 (40320220)
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Keywords | 開心術 / 虚血再灌流障害 / 遠隔臓器一過性虚血 / プレコンディショニング / 心筋保護効果 |
Research Abstract |
H14年度は、冠動脈バイパス術を想定したグラフト採取に関わる領域での非重要遠隔臓器一過性虚血モデルの確立を行い、臨床に関連した問題点を検討した。 [1]実験動物:New Zealand白兎25羽を使用した。 [2]実験方法:全身麻酔及び人工呼吸管理下に、開腹し腸管膜動脈、腎動脈、上腕動脈あるいは総腸骨動脈の一過性虚血(15分)を行い、血流再開後の血液生化学検査(CK、LDH、GOT、GPT、乳酸)よりその虚血効果を検討した。 [3]実験群:Control群;遠隔臓器一過性虚血を行わない群(n=5) MAO群;腸管膜動脈一過性遮断を行う群(n=5) RAO群;腎動脈一過性遮断を行う群(n=5) BAO群;前腕動脈一過性遮断を行う群(n=5) FAO群;大腿動脈一過性遮断を行う群(n=5) [4]結果 MAO群、FAO群で有意なCK、LDHの上昇を認めた。MAO群では一羽が腸管壊死のため死亡した。 [5]考察 本年度の研究により腸管膜動脈、腎動脈、上腕動脈あるいは総腸骨動脈などの非重要遠隔臓器一過性虚血モデルの確立が可能となった。MAO群では腸管壊死を認め臨床応用への問題点となる可能性が示唆される。
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Research Products
(1 results)