2004 Fiscal Year Annual Research Report
開心術心停止再潅流モデルにおける遠隔臓器一過性虚血による心筋保護効果
Project/Area Number |
14770696
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
友枝 博 久留米大学, 医学部, 助手 (40320220)
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Keywords | 心筋保護 / 虚血再灌流障害 / preconditionig / 遠隔臓器 / ATP-sensitive potossicun chanel |
Research Abstract |
H14年度およびH15年度で確立した非重要遠隔臓器一過性虚血モデルを使用し、心筋虚血再灌流状態を作成し、心筋代謝、心筋形態より各々の心筋保護効果を検討した。 [1]実験動物:New Zealand白兎20羽を使用した。 [2]実験方法:全身麻酔及び人工呼吸管理下に、総腸骨動脈の一過性虚血(15分)を行い、血流再開60分後に開胸し左前下行枝を30分遮断する。血流再開60分後に心摘出を行い、心筋保護効果を検討した。 [3]実験群: Control群;遠隔臓器一過性虚血を行わない群(n=5) FAO群;総腸骨動脈一過性遮断を行う群(n=5) Pina群;FAO群にpinacidilを投与する(n=5) Adeno群;Pina群にadenosineを投与する(n=5) [4]測定項目 (1)心筋代謝:心筋生検を行い乳酸、ATP、ADP、AMP及びdegradation productsの心筋細胞内含有量をHPLCにより測定した。動脈血及び冠静脈血を採取し心筋酸素消費量、CK-MB遊出量を測定した。 (2)心機能:左室内バルーンにより左室収縮期圧、左室拡張末期圧、+dp/dt及び-dp/dtを測定した。 [5]結果:心筋ATP含有量はPina群およびAdeno群でControl群に比較し高値で+dp/dtはAdeno群がControl群に比較し高値であった。 [6]考察:遠隔臓器一過性虚血により得られる心筋保護効果はATP-sensitive potassiumchannelのadenosineによるactivationが関与している可能性が示唆された。
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Research Products
(2 results)