2002 Fiscal Year Annual Research Report
TDT/S-TDT法を用いた慢性関節リウマチの原因遺伝子解析
Project/Area Number |
14770751
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
猪狩 勝則 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (80343557)
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Keywords | 関節リウマチ / 原因遺伝子 / TDT |
Research Abstract |
本研究計画は「ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針(三省合同指針)」に従い立案し、「東京女子医科大学・遺伝子解析研究に関する倫理審査委員会」において平成13年12月に承認され(許可番号12)、DNAサンプルの収集を開始した。今回の研究背景となる東京女子医大附属膠原病リウマチセンター及び附属青山病院は関節リウマチ(RA)患者が毎月4、5千人訪れる国内屈指のRA診療機関であり、入院期間中には家族が来院することも多い。一般に家系のDNAサンプルは収集が難しく、TDT/sTDTの欠点としてあげられることが多いが、この手法の欠点を克服できる環境にあると言える。当初計画に従い平成14年度はDNAサンプルの収集に専念した。平成14年2月末の段階で106家系226名のDNAサンプルの収集を終えており、予定通り順調なサンプル収集が可能であった。来年度以降遺伝子型のタイピングに移るが、総DNA量に限界があり、貴重な家系サンプルを浪費することを防ぐ目的で、あらかじめ患者対照研究で候補遺伝子を絞り込んだ後にTDT/sTDTを行う2段階での遺伝子解析を予定している。患者対照研究は検出力が高くDNAサンプル収集の容易な点が利点である反面、type II errorの頻発が大きな問題となる。しかし本研究ではtype II errorの少ないTDT/sTDTで確認が可能なため、第一段階である患者対照研究では対照にpopulation controlを用い、有意水準も厳格なBonferroni補正は加えず候補遺伝子の取りこぼしを防止する。 DNAサンプルの収集が順調に進行しているため、計画以上の家系数を収集し、解析の検定力を上げることも可能と考えている。
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