2002 Fiscal Year Annual Research Report
セロトニン作動性神経系がラット海馬シナプス伝達機構におよぼす影響について
Project/Area Number |
14770756
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小島 琢 北海道大学, 医学部附属病院, 助手 (80333615)
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Keywords | 5-hydroxytryptamine / hippocampus / synaptic transmission / long-term potentiation / SSRI |
Research Abstract |
Wister系雄性ラットにハロタン麻酔を施行、in vivoモデルを用いて以下の実験を行った。 (1)内因性セロトニンがラット海馬CA1、CA3領域のシナプス伝達効率に及ぼす影響を検討した。内因性セロトニンを増加させるために、SSRJの一つであるfluvoxamineを腹腔内投与した。fluvoxamine投与により、Scharfer側枝-CA1シナプス、苔状線維-CA3シナプスにおけるシナプス伝達効率がいずれも上昇した。 (2)(1)で確認された内因性セロトニン増加によるシナプス伝達効率上昇に関与する責任受容体の同定を試みた。そのために、5-HT_<1A>、5-HT_4、5-HT_7受容体の選択的アンタゴニストを前投与した後にfluvoxamineを投与し、(1)と同様にシナプス伝達効率を測定した。その結果、CA1、CA3領域では異なる結果を得た。すなわち、CA1領域では5-HT_<1A>受容体は抑制性に、5-HT_4、5-HT_7受容体は促進性にシナプス伝達を調整し、CA3領域では5-HT_<1A>、5-HT_7受容体が促進性にシナプス伝達を調節することが判明した。
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Research Products
(1 results)