2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14770796
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
神村 典孝 弘前大学, 医学部附属病院, 助手 (00281931)
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Keywords | 間質性膀胱炎 / カルシウム電流 / パッチクランプ / 膀胱平滑筋 |
Research Abstract |
間質性膀胱炎は頻尿や尿貯留時の痛みなどを主訴とするが、これらの症状発生のメカニズムを解明するため、ワイルドタイプマウスと、モデル動物を使用して、膀胱平滑筋細胞の電気現泉(カルシウム電流、ATP依存性カリウム電流)を観察した。ワイルドタイプマウスは比較的容易に電気現象を記録することができたが、モデル動物ではデータの集積を得るまでには至らなかった。様々な文献を比較検討したところ、モデル動物を用いるよりも、薬剤を膀胱内に投与して、間質性膀胱炎モデルをみずから作成したほうが良策であると思われた。マウスだけでなくラットも使用してデータの再現性を確認する必要があると思われた。パッチクランプシステムは計画の通り、データ取り込みにはpclamp8およびdigidata1200を使用する。平成15年度は薄切スライスによる膀胱全層のパッチクランプを予定しているが、膀胱粘膜より放出される物質を吟味し、単離細胞でそれらの物質を還流させパッチクランプを行うことも平行して施行したい。また膀胱に分布する痛覚神経(C-fiber)の同定に挑戦してみることを検討中である。計画書では主にNOに対する平滑筋細胞の電気応答を観察することを記述した。この他にも最近ATPの関与が取りざたされるようになっている。研究課題に加える予定である。電気現象に関しては以上であるが、細胞内カルシウム濃度の測定が比較的容易に当実験室にて可能であるため、これも実験計画に追加する。もし時間があれば膀胱平滑筋細胞の張力測定も行ってみたいと考えているが現在のところ未定である。
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