2002 Fiscal Year Annual Research Report
卵巣癌におけるtaxan感受性を規定する分子機構の解明
Project/Area Number |
14770846
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中嶌 竜一 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (70335347)
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Keywords | 卵巣癌 / Taxan / Paclitaxel / p53 / HER2 / Microsatellite Instability |
Research Abstract |
1)Paclitaxel(Taxan製剤)を含む化学療法にて寛解導入療法を施行した卵巣癌49症例よりDNAおよびRNAを抽出し以下の実験の材料とした。 2)既知の癌抑制遺伝子であるp53の遺伝子変異をDirect Sequencing法にて検出した。上記卵巣癌49症例をPaclitaxel(Taxan製剤)を含む化学療法に感受性のあった群となかった群に分けて比較した。現在までのところ、Taxan感受性と特定のp53の遺伝子変異については明らかな相関は認められていない。 3)癌遺伝子HER2およびAktの遺伝子増幅についての比較を定量的なRealtime PCR法で上記49症例において行った。これについても現在のところ、Taxan感受性群と非感受性群について有意な相違は検出できていない。ただしAktの遺伝子増幅が認められる症例が非感受性群に多くみられた。 4)上記49症例において発癌のパラメータであるMicrosatellite Instabilityおよびその原因遺伝子の1つであるhMLH1の発現をそれぞれPCR法と免疫組織染色法にて検出した。これについても、Taxan感受性群と非感受性群について有意な相違は検出できなかった。 5)Paclitaxel感受性に関与する未知の遺伝子を同定するためにiAFLP(introduced amplified fragment length polymorphism)法を用いてPaclitaxelを含む化学療法に奏効した群と奏効せずに進行した群、治療後早期に再発した群とで発現遺伝子のprofilingの比較については現在進行中である。
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