2002 Fiscal Year Annual Research Report
加齢変化が嗅神経細胞の産生・維持機構に及ぼす影響についての基礎的研究
Project/Area Number |
14770886
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
近藤 健二 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (40334370)
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Keywords | 嗅神経細胞 / 老化 / 再生 / 免疫組織化学 |
Research Abstract |
1.加齢による嗅上皮の形態学的・免疫組織学的変化の検討 実験動物として国際的に汎用されているICRマウスを用い、嗅上皮粘膜の組織構築における加齢変化について検討中である。生後10日、30日、90日、210日の各日齢マウス(雌)をそれぞれ10%中性緩衝ホルマリンで灌流固定、鼻腔を含む頭部組織を摘出し、10%EDTA液で脱灰、パラフィン包埋し光学顕微鏡観察用試料とした。現在切片作成および抗olfactory marker protein(OMP)抗体、抗GAP43抗体による免疫組織染色を施行する準備を進めている。また上記各日齢のマウスを2.5%グルタールアルデヒド+2%ホルムアルデヒド固定液で固定しエポキシ樹脂で包埋、透過型電子顕微鏡試料とした。こちらの試料に関しても現在切片作成作業を進めているところである。老齢マウス(日齢360日、540日)については現在加齢飼育中である。 2.加齢変化が生理的条件下の嗅上皮の細胞動態に与える影響の検討 同じくICRマウスを用い、最終分裂を終えた前駆細胞が成熟嗅神経細胞に分化する時間経過、および加齢変化がこれに及ぼす影響を検討中である。生後10日、30日、90日、210日の各日齢マウス(雌)にそれぞれ細胞増殖マーカーであるブロモデオキシウリジンを100mg/kgで腹腔内投与し、投与後2時間、1日、2日、3日、5日、7日、14日、28日後に10%中性緩衝ホルマリンで灌流固定、10%EDTAで脱灰後パラフィン包埋し免疫組織染色用試料を作成した。上記の日齢に関してはブロック作成が終了し、現在抗BrdU抗体と抗OMP抗体、および抗BrdU抗体と抗GAP43抗体による2重免疫組織染色を行う準備を進めている。老齢マウス(日齢360日、540日)については現在加齢飼育中である。
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