2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14770919
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
鈴木 立俊 北里大学, 医学部, 助手 (60265634)
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Keywords | 喉頭筋 / 嚥下関連筋 / ミオシン / 神経筋接合部 / 加齢変化 |
Research Abstract |
研究の基盤となる加齢変化に関しては喉頭筋、嚥下関連筋の一部において、ミオシン重鎖分画、神経筋接合部の形態変化として捉えられてきている。筋のミオシン重鎖分画(MHC)の検討を行うことによって、筋の性状、特に筋の収縮速度がわかる。加齢変化における検討において甲状披裂筋では収縮速度が早いtype IIb MHCが多く、加齢変化に従いtype IIx MHCに変化している所見であった。反回神経脱神経モデルでは有意にtype IIx MHCが増加していた。外側輪状披裂筋においても同様の結果が得られた。後輪状披裂筋においては明らかな加齢変化は見られなかった。脱神経の結果type IIx MHCが増加しているが、脱神経された筋の性状変化、この場合は間接的に障害を受けた状態、もしくはその修復状態にあることが考えられた。また甲状披裂筋の神経筋接合部をwhole mountした検体を蛍光免疫三重染色を行ったところ、加齢変化により神経筋接合部の形態が崩れ、アセチルコリンレセプターが空包化もしくは点状化し、その占有面積が減少していた。この二つの結果は加齢変化での筋および神経筋接合部への影響と思われ、その機能低下に関わることが予想された。 嚥下関連筋については内喉頭筋のみならず、内舌筋のオトガイ舌筋と下咽頭収縮筋の加齢変化をMHCから検討した。本来下咽頭収縮筋は甲状咽頭筋、輪状咽頭筋に分けられるが、手技的な問題からラット検体ではその明確な分離ができなかったため、下咽頭収縮筋として検討した。結果は現在解析中である。
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[Publications] Tatsutoshi Suzuki: "Age-Related Alteration in Myosin Heavy Chain Isoforms in Rat Intrinsic Laryngeal Muscles"Annals of Otology, Rhinology, Laryngology. 111(11). 962-967 (2002)
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[Publications] Nadine P.Connor: "Neuromuscular Junction Changes in Aged Rat Thyroarytenoid Muscule"Annals of Otology, Rhinology, Laryngology. 111(7). 579-586 (2002)