2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14770919
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
鈴木 立俊 北里大学, 医学部, 助手 (60265634)
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Keywords | 喉頭筋 / 嚥下関連筋 / ミオシン / 加齢変化 |
Research Abstract |
加齢により嚥下機能は低下する。ラットモデルの内喉頭筋では甲状披裂筋、外側輪状披裂筋において加齢変化による筋内の筋のミオシン重鎖分画(MHC)がtype IIx、すなわち筋収縮速度が遅い筋に変化していた。しかしながら後輪状披裂筋においては明らかな加齢変化は見られなかった。嚥下に関して喉頭は誤嚥防止に働く。嚥下運動全体をみるとき、運動器としては舌、咽頭、食道が関与する。内舌筋のオトガイ舌筋と下咽頭収縮筋の加齢変化をMHCから検討した。本来下咽頭収縮筋は甲状咽頭筋、輪状咽頭筋に分けられるが、手技的な問題からラット検体ではその明確な分離ができなかったため、下咽頭収縮筋として検討した。オトガイ舌筋は甲状披裂筋、外側輪状披裂筋に近いMHCパターンを呈し、type IIb MHCが優位であり、加齢により加齢変化に従いtype IIx MHCに変化している所見がえられた。下咽頭収縮筋はtype IIx MHCが優位でありオトガイ舌筋に比して遅筋であると考えられるが、加齢変化による変化はみられなかった。下咽頭収縮筋は嚥下時に反射的に弛緩しており、後輪状披裂筋と同様の動きをする。すなわち比較的作用のポイントが筋弛緩にある筋は加齢変化を受けにくいと推測される。
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