2002 Fiscal Year Annual Research Report
慢性型開放隅角緑内障(GLC1D)の原因遺伝子の探索・解析
Project/Area Number |
14770976
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
清水 厚志 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (30327655)
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Keywords | ヒトゲノム / ゲノムシーケンス / 8q23 / cDNA / PCR / 連鎖解析 / 緑内障 / 疾患原因遺伝子 |
Research Abstract |
8番染色体長腕8q23にマップされている慢性型開放隅角緑内障の原因遺伝子の同定のため、本年度は同疾患原因遺伝子の候補領域(DNAマーカーD8S556からD8S522)をカバーする10Mbの塩基配列に対し、公共データベースを用いたホモロジー検索、フグゲノム、マウスゲノムとの比較、およびコンピュータプログラムによるエキソン予測などを駆使して網羅的遺伝子同定を目指した詳細な解析を行なった。 10Mb領域をカバーする101個のBACクローンの解析を行った結果、現在までに21個の偽遺伝子、16個の既知遺伝子および3個の新規遺伝子の存在を本領域に推定することができた。既知遺伝子に対しては少なくとも1つのイントロンをまたぐようにPCRプライマーを作成し、ヒトの様々な組織由来のRNAを鋳型にRT反応で作製された1st鎖のcDNAのパネル(MTC)を鋳型としてPCRを行った。得られたcDNAの塩基配列を決定して、報告されている各遺伝子と完全に一致することを確認した。一方、新規遺伝子に対してはエキソン予測から得られた配列をもとにプライマーを作成し、増幅した部分配列の塩基配列を確認した時点で発現プロファイル解析と、残された全ての予測エキソンを増幅できると考えられるプライマーの設計を行い配列決定を試みた。非翻訳領域に関しても配列の確認できた両末端のエキソンにプライマーを設計し、配列決定を試みた。その結果、C8orfK14、C8orfK20、C8orfK22と名付けた3個の新規遺伝子の翻訳領域の配列をほぼ確認することができた。
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