2003 Fiscal Year Annual Research Report
毛成長に関与すると考えられるサイトカイン・成長因子に関する研究
Project/Area Number |
14770998
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
田辺 敦子 関西医科大学, 医学部, 助手 (30330195)
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Keywords | 毛成長 / IL6 / 毛周期 |
Research Abstract |
創傷部での創傷治癒関連因子が毛成長にどのように関わっているのかを毛周期との関連も考慮して明らかにするべく、研究を続けてきた。 <これまでの経過> Wister ratを用いて、創傷部のサイトカイン発現を調べIL6が毛成長に関与していることがわかってきた。Wister ratと毛周期により背部皮膚色が変化する(休止期:ピンク、成長期:黒)C57BL6 mouseを用いて投与も行なってきた。 <平成15年度> 1)C57BL6mouse (7週齢メス、背部皮膚色:ピンク、休止期)を用いて、投与予定部を直径1.5cmの円形に剪毛し、IL6を4μg/日で12日間投与した。15日目に背部のIL6投与部は、黒色に変化した。つまり、成長期に移行した。通常では、14過ごろにならないと成長期に移行しないので、IL6は明らかに毛周期を成長期へ誘導していると考えられた。また、HE染色においても著明な毛嚢の拡大伸長および真皮の肥厚が見られた。 2)C57BL6 mouseを用いた上記の実験過程で、IL6がどの部位に働いているのかを調べるため、同様にIL6の投与を行ない1、3、5、7、15日後の組織を採取し、BrdUを用いて免疫組織学的にDNA活性が高くなっている部位を調べた。7日目の組織では毛嚢炉斗部(バルジ部付近)が染色され、15日目の組織では毛球部が染色されていることがわかった。つまり、IL6は、おそらく毛嚢に直接作用し、特にバルジ部の活性をあげ、毛球部へと細胞の活性が上がっていくのではないかということが推察された。
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