2003 Fiscal Year Annual Research Report
ラット顎下腺導管細胞におけるカルシウムシグナルのイメージング
Project/Area Number |
14771025
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
根津 顕弘 北海道医療大学, 歯学部, 助手 (00305913)
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Keywords | 顎下線 / 導管細胞 / 腺房細胞 / カルシウムシグナル / イメージング / 受容体 / mRNA |
Research Abstract |
唾液腺細胞の細胞内Ca^<2+>動態は、主に腺房細胞について調べられてきたが、導管紳胞のCa^<2+>動態については十分に検討されていない。本研究では、ラット顎下線導管細胞と腺房細胞においてアゴニスト刺激を介した細胞内Ca^<2+>濃度([Ca^<2+>]i)上昇反応に違いが有るのか否か検討するとともに、導管細胞と腺房細胞の受容体mRNA発現量を調べた。 Ca^<2+>画像解析装置を用いた研究により、腺房細胞はタキキニン受容体およびムスカリン受容体刺激に対して高い反応性を持つことが明らかとなった。一方、導管細胞はαアドレナリン受容体刺激に対して高い反応性を有していた。またイソプロテレノールを用いた実験により、導管細胞にβアドレナリン受容体を介した[Ca^<2+>]i上昇機構が存在する事が確かめられた。 導管細胞と腺房細胞の受容体mRNA発現量を調べるためRT-PCRによる解析を試みた。導管細胞と腺房細胞を得るため、酵素処理によって得られた顎下線細胞群をパーコール遠心分離法により分離し、さらにマイクロピペットを用いて、導管細胞と腺房細胞を精製した。それぞれの細胞群からtotal RNAを用いて実験を行った。タキキニン受容体を特異的に認識するプライマーを用いてRT-PCRを行ったところ、腺房細胞に強いmRNA発現が観察されたが、導管細胞での発現は極めて弱かった。またαアドレナリン受容体mRNAの発現は導管細胞に強い発現が観察された。 導管細胞と腺房細胞では、受容体を介した[Ca^<2+>]i上昇反応が大きく異なっていることが明らかとなった。またサブスタンスPおよびエピネフリン刺激による[Ca^<2+>]i反応と受容体mRNA発現量はよく相関していた。
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