2004 Fiscal Year Annual Research Report
唾液腺に発現するオステオポンチンの組織構築における役割と生理的意義
Project/Area Number |
14771028
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
太田 一正 東京歯科大学, 歯学部, 助手 (30307376)
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Keywords | オステオポンチン / 唾液腺 / 耳下腺 / 顎下腺 / 舌下腺 / 自己免疫疾患 / マトリックス金属プロテアーゼ / 限定分解 |
Research Abstract |
我々はマウス唾液腺にオステオポンチン(OPN)が発現していることを見出した。そこで、本研究では唾液腺の組織・機能の構築におけるOPNの役割を明らかにすることを目的とし、自己免疫疾患モデルマウスを用いて、野生型マウスでみられた加齢に伴うOPN mRNAの発現上昇が舌下腺と顎下腺で抑制されたこと、顎下腺ではOPNタンパクの発現量が増加し、プロセッシングを受けたと考えられる30kDaフラグメントが減少したことを明らかにしてきた。本年度はマウス唾液腺OPNの小分子(30kDaフラグメント)生成がMMP作用によるものか、またそのフラグメントの性状を解析するためその単離を試みた。 30kDaフラグメントのOPNタンパクの一部分であるかを明らかにするため、組換えOPNタンパクを基質として、活性型MMP-7あるいは顎下腺ホモジネートと反応させたが、用いた実験条件下では、いずれの場合にも30kDaフラグメントや、その他の抗OPN抗体陽性フラグメントは検出されなかった。また、舌下腺ホモジネートを基質とした場合もまた、限定分解されたOPNタンパクのフラグメントは検出されなかった。おそらくMMPでの切断には組替えOPNタンパクにはない糖鎖の付加やリン酸化が必要であること、また、唾液腺抽出液中にMMPの活性抑制にかかわる分子が存在することが示唆された。 30kDaフラグメンの性状をアミノ酸配列の決定から明らかにするため、プロテインGを用いた免疫沈降法により単離を試みたが精製できなかった。2次元電気泳動法により唾液腺抽出タンパクから30kDaフラグメントをシングルスポットとして分離することができたが、アミノ酸配列の決定には至らなかった。
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