2002 Fiscal Year Annual Research Report
Bacteroides forsythusのS-layer関連遺伝子領域の解析
Project/Area Number |
14771071
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
樋口 直也 愛知学院大学, 歯学部, 助手 (10329609)
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Keywords | B.forsythus / S-layer / 高分子蛋白質 |
Research Abstract |
B.forsythusは歯周病部位や感染根管、根尖性歯周炎より高率に検出されており、その成立に重要な役割を果たしていると考えられている。本菌はS-layerを保有しており、その形態形成や機能については不明である。まず、形態形成の機構を解明するためにS-layer関連遺伝子領域の解析を行う。 1.B.forsythus染色体DNAのライブラリー作製 B.forsythusの染色体DNAを制限酵素(Sau3A I)により部分消化後、精製した。ベクターにはpBR322を使用し、制限酵素(BamH I)により消化した。ライゲーション後、E.coli HB101にelectroporationにより導入した。薬剤(テトラサイクリン、アンピシリン)含有の寒天培地により選択した形質転換株を約900株採取し、ライブラリーとした。 2.B.forsythus S-layer遺伝子の発現株の選択 コロニーイムノブロット法を用いた。得られた形質転換株をリフティングにより転写した。NaOHにて膜上の菌体を溶菌し、中和後、ブロッキングを行った。270kDa蛋白質(270K)がS-layerを構成している蛋白質の1つと考えられるため、1次抗体に抗270K抗血清を、2次抗体にペルオキシダーゼ標識IgG抗体を用い,現在上記の方法にて、第1次270K発現株を選択中である。 *B.forsythus S-layer knockout mutant作製 最近、米国TIGR社より、B.forsythus遺伝子配列の一部分が報告された。本研究は申請時には記載していないが、S-layer関連遺伝子領域の解析および、機能解析に有用であるため、実施している。S-layerを構成している蛋白質の1つと考えられる230kDa蛋白質のN末端アミノ酸配列および、報告されたDNA配列より、S-layer関連遺伝子領域にプライマーを設計し、PCRにて増幅した。このPCR産物をベクターBlunt II-TOPOに取り込み、B.forsythusクローンを3株得た。今後接合による変異を予定しており、現在エリスロマシンカセットを導入し、サブクローンを作製している途中である。
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