2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14771083
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
石川 香 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (90335365)
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Keywords | 研磨 / 表面粗さ / 光沢度 / 床用レジン / 研磨材 / 衝突角度 / 遠心力 / 効率 |
Research Abstract |
我々は義歯などの各種補綴装置の製作過程において、従来から行われている回転工具による研磨操作に代わるものとして,遠心力を利用して研磨材を発射する研磨システム(遠心発射型研磨装置)を開発した.このシステムで使用する研磨材の構成の違いと試料に対する研磨材の衝突角度の違いが,義歯床用レジンの表面性状に及ぼす影響について検討を加えた. まず,研磨材を構成するコアの性状と表面に付着させる研磨砥粒を変え4種類の研磨材を製作した.これらを使用して,研磨材を衝突させる角度を30度,45度,60度の3種類設定し,義歯床用レジン試料の研磨操作を行った.研磨の評価として,表面粗さ形状測定機を使用し表面粗さ(Ra)と削除量を,また光沢度計を使用し光沢度(GS60°)を測定した.その結果,研磨材の衝突角度が30度に設定した場合において良好な表面性状が得られたことから,術者が補綴装置を適切な角度で保持することで必要な部位を効率的に研磨を行うことが可能となり,作業時間も大幅に短縮されることがることが示唆された. 現在,義歯床形態試料に対する表面性状について検討を行い,義歯床用レジンに適した研磨条件の確立をすすめている.今後は,従来からの接触式の形状測定に加え,非接触型の形状測定機などの利用を試み,新たな評価方法についても検討を行う予定である.さらに新しい研磨材の開発を行うとともに,研磨材を発射する羽根車の回転数を調節し研磨材の速度を変化させることにより,各種補綴材料に対応した研磨条件について検討を加える予定である.
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