2003 Fiscal Year Annual Research Report
チェアサイド型定量的咬合紙記録評価システムを用いた咬合調整法
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14771091
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
松浦 広興 徳島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (10271082)
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Keywords | 咬合紙記線 / 咬合接触像 / 咬合調整 / 切削研磨器具 |
Research Abstract |
下顎第一大臼歯に補綴処置の必要性がある研究協力者に対して,通法に従い実験用白金加金全部鋳造冠を作製した.冠は咬合調整時の誤差を排除するために隣在歯とのコンタクトを省き,咬合面形態は咬合平面に平行な平面に加工,測定用標点を付与して,対合歯近心口蓋側機能咬頭1点のみ咬合接触させた.口腔内にて,全歯列型咬合紙を用いて咬合調整し,咬合調整毎に咬合紙記録採得および冠表面性状測定を行った.測定は前年度構築したシステムを用い,パーソナルコンピュータで制御したLinear Positioning Stagesと超小型・高精度CCDレーザ変位センサにより,測定範囲4×3mm,測定ピッチ50μmで自動計測した.一回の咬合調整量は,カーボランダムポイント・レギュラーで約20〜50μm,目つぶし10〜30μm,シリコーンポイント・中研磨用4〜10μm,仕上げ研磨用2〜6μm,総咬合調整量は約150〜200μmであった.さらに,咬合調整毎の咬合紙記録を,前年度構築したシステムを用い,ディジタル画像化して二値化処理・量子化し,咬合紙記録と各種研削器具の研削量のデータを解析することにより,両者の相関関係を明らかにすることが可能となった. 一方,これらの解析結果の信頼性を確保するとともに,より明確な咬合調整時の平均的研削条件を提示するためには,さらに被験歯や被験者,術者等の測定条件を変化させてデータ収集,解析を行う必要がある.また,あらかじめ測定した歯列咬合面形態三次元データとリンクさせることにより,チェアサイドで咬合調整を行うべき部位と調整量を視覚的に認識しやすい形態で術者に明示することが可能になると考える.今後,これらの問題点を解決し,咬頭嵌合位での補綴物の咬合調整に関して,チェアサイドでリアルタイムに咬合紙記線を定量的に評価でき,適切な咬合調整の目標値を提示することが可能なシステムの完成を目指す.
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