2002 Fiscal Year Annual Research Report
口腔粘膜上皮の癌化の各段階におけるp53statusのDNA解析
Project/Area Number |
14771132
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
小谷 勇 鳥取大学, 医学部, 助手 (10294315)
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Keywords | 口腔 / 扁平上皮癌 / 上皮異形成 / P53遺伝子変異 |
Research Abstract |
正常口腔粘膜上皮-上皮異形成-扁平上皮癌におけるp53の遺伝子変異の有無を調査することが研究目的である。平成14年度は、正常粘膜上皮症例2例、上皮異形成症例2例、扁平上皮癌症例2例のホルマリン固定パラフィン標本を用いて条件設定のための予備実験を行った。 予備実験の結果、p53のPCR産物が得られれexon5からexon8までのダイレクトシークエンスを行ったところ、6例中1例のexon5に変異がみられた。このことから、ホルマリン固定パラフィンブロックからのp53ダイレクトシークエンスが可能であることが確認できた。 本実験として、免疫組織化学的p53標識率、アポトーシスインデックス既知の症例を約100例、今回の手法を用いてp53ダイレクトシークエンスを行うことにより、以下の仮説を検証することが可能となった。すなわち、前癌病変ではp53が機能し細胞にかかるストレスを、アポトーシスを誘導して処理しており、p53が変異しアポトーシスで処理できなくなったため癌となる、との仮説である。 総括。研究者は正常上皮12例、上皮異形成69例、扁平上皮癌35例の免疫組織化学的p53標識率とアポトーシスインデックスのデータを有しており、平成14年度行った研究結果から、同症例のp53ダイレクトシークエンスを行うことが可能となった。これにより、口腔扁平上皮から上皮異形成、扁平上皮癌へと進行する癌化過程でのp53stalusの解析が可能となった。
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