2003 Fiscal Year Annual Research Report
関節軟骨がアポトーシスを起こすメカニズム:NF-kB増強による顎関節炎の治療
Project/Area Number |
14771163
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
堀口 英之 昭和大学, 歯学部, 助手 (90297036)
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Keywords | Apoptosis / NF-kB / 軟骨細胞 |
Research Abstract |
1)ウェスタン法 TNFαの存在下で、NF-kB阻害剤(Caffeic acid phenethyl ester(CAPE))で処理したUSACより全細胞タンパク質を抽出し、NF-kB、I-kBの発現量を比較し、その局在および発現様式を検索した。その結果、p65、I-kBともにTNF-αとCAPEを併用して処理した場合、蛋白レベルにおいてその発現が減少しているのが認められた。 2)RT-PCR法によるmRNA発現の検討 USACをTNF-α単独、またはTNF-αとCAPEを併用して処理し、30分後、60分後のNF-κBのサブユニットであるp65のmRNAの発現をRT-PCR法にて検索した。その結果、両者の間にmRNAレベルにおいては差が認められなかった。 3)TUNEL法 USACにおけるアポトーシスの発現を検索するため、USACをチャンバースライド上で培養、TNF-αおよびNF-κB阻害剤を併用して処理し、TUNEL法による染色を行った。未処理、TNF-α単独での処理では細胞の核はほとんど染色されなかったが、CAPEを併用して処理した細胞は核が染色され、アポトーシスが亢進していることが認められた。 USACをTNF-α単独で処理した場合、蛋白レベル、mRNAレベルともにp65の発現に変化は見られなかった。しかしCAPEを併用して処理すると細胞はアポトーシスが亢進し、p65の発現の抑制が蛋白レベルにおいて認められた。また、以前CAPE単独での処理によりNF-κBを阻害することで時間、濃度依存的に細胞にアポトーシスがおこり、蛋白レベルにおいてもp65の発現の抑制が認められたことを報告しており、これらのことより軟骨細胞様細胞においてもNF-κBは、アポトーシスの抑制に働くことが示唆された。
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