2002 Fiscal Year Annual Research Report
PCR法を用いた同一家族内における歯周病原性菌の分布の解明
Project/Area Number |
14771182
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
林 文子 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (50325180)
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Keywords | 家族内 / 歯周病 / 歯周病原性菌 / PCR / プラーク |
Research Abstract |
PCR法による家族内の歯周病原性菌を同定した報告は見当たらない。そこで,歯周病に深く関わるとされているActionobacillus actinomycetemcomitans (Aa), Porphyromonas gingivalis (Pg), Treponema denticola (Td), Bacteroides forsythus (Bf), Prevotella intermedia (Pri)の検出をPCR法を用いて行い,同一内家族での歯周病原性菌の分布について比較検討を行った。 対照は,健康歯肉群4名,歯肉炎群8名および歯周炎群7名をprobandとし,それぞれの両親および兄弟姉妹60名,計79名とした。プラークサンプルは全萌出歯から滅菌歯ブラシを用いてブラッシングすることにより採取した。 歯周病原性菌が検出された165例中161例(97.6%)において,家族内の小児から歯周病原性菌が検出された場合,両親の内少なくとも一人から同菌種が検出された。親子ともに検出された割合は,Aaにおいて42.9%,Pgにおいて21.4%,Tdにおいて29.2%,Bfにおいて59.5%およびPriにおいて16.7%であった。 これまでの研究から小児の歯周病原性菌の保有において,両親の歯周病原性菌の保有が強く関連している可能性が考えられる。 本研究を経年的に調査することは,歯周病原性菌の家族内伝播の解明の一助となると考えている。現在,プラークサンプルの継続的に採取し,歯周病原性菌の検出を行っている。
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