2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14771201
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Research Institution | Meikai University |
Principal Investigator |
永井 明子 明海大学, 歯学部, 助手 (80343458)
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Keywords | 三次元計測 / 歯列弓 / 歯槽基底弓 |
Research Abstract |
歯の喪失につながるリスク要因を把握することは,歯の寿命の延伸のためには重要なことである。そこで歯槽骨形態に着目し、どのような形態の歯列弓・歯槽基底弓が歯の喪失に関連するのか検討した。 今回、約15年間で 喪失歯が増加した集団・増加群(例数16、平均年齢36.2歳、現在歯数26.2本)と 増加していない集団・非増加群(例数22、平均年齢41.3歳、現在歯数24.8本)の口腔内模型を計測し、 (1)手用計測器と接触型三次元計測器の比較 (2)2集団間の計測項目の比較を行った。 使用した計測器は、手用計測器として、デジタルノギス(Mitutoyo Co.LTD)と、大坪式模型計測器、三次元座標測定器(3D)として、多関節型接触式三次元計測器(Microscribe-3DX Immersion Co.)を使用した。模型計測で得られた値を比較し、t検定を行った。計測項目の設定は、歯科矯正学の模型計測法を参考にした。 結果として、 (1)手用計測器と三次元計測器の平均値に有意差は認められなかった。 (2)歯列弓形態では、上顎のCAL4,CAL6と,下顎のCAL4の項目で,喪失歯が増加した群のほうが有意に大きいことが認められた。 (3)歯槽基底弓形態では、上顎のすべての計測項目と、下顎のBAL4以外の項目で、喪失歯が増加した群のほうが有意に小さいことが認められた。 考察として、歯槽基底弓形態が長径、幅径ともに大きいと、歯が喪失し難いことが分かった。また、歯列弓形態では、前歯部の長径が小さいと、歯が喪失し難い傾向が認められた。これらの結果から、歯槽骨形態を計測することは、歯の喪失を予測できうる可能性があることが示唆された。
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