2002 Fiscal Year Annual Research Report
小胞体ストレスに対する応答機構と誘導遺伝子の単離・同定
Project/Area Number |
14771270
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
金子 雅幸 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (10322827)
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Keywords | 小胞体 / ストレス / ERAD / ユビキチンリガーゼ / IRE1 / ATF6 / バイオインフォマティックス |
Research Abstract |
哺乳類における小胞体ストレス誘導遺伝子(HRD1・DER1・KF-1・RNF26)をバイオインフォマティクス的解析により,単離・同定した.これらの遺伝子の特徴として,小胞体に局在し,小胞体に蓄積した変性タンパク質の分解系である小胞体関連分解(ER associated degradation : ERAD)に関与する遺伝子であることが判明した.さらに,HRD1およびKF-1はユビキチンリガーゼ活性を有することが明らかとなった. また,これらが小胞体ストレスによって誘導されること,さらにIRE1およびATF6などの小胞体ストレスセンサー分子によって誘導されることを発見した.さらにこれらの遺伝子のプロモータ領域について解析し,IRE1/ATF6の依存度に遺伝子ごとに差があることを見出している. ERAD関連遺伝子は小胞体ストレスによって誘導され小胞体に蓄積した変性タンパク質を分解・除去することで小胞体ストレス防御作用を有する.そこでHRD1を哺乳類細胞に過剰発現させることによって小胞体ストレスによる細胞死が抑制されるか解析したところ,小胞体ストレス特異的に細胞死を抑制することを示した. さらに,HRD1の機能について解析するため,酵母Hrd1と共同して働くHrd3のヒトホモログとしてSEL1を同定した.SEL1は哺乳類においてもHRD1と結合し,酵母と同様にERADに関与することが示唆される結果を得た.
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Research Products
(1 results)