2002 Fiscal Year Annual Research Report
bc1-2/IgH再構成を用いたリンパ系悪性腫瘍における微少残存病変
Project/Area Number |
14771354
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
一色 郁子 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (20276231)
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Keywords | 悪性リンパ腫 / 濾胞性リンパ腫 / 微少残存病変 / bc1-2 |
Research Abstract |
濾胞性リンパ腫は緩慢な自然史を特徴とするリンパ腫である。進行期症例に対しては化学療法が選択されるが治療強度を上げても生存延長には寄与しないことが報告されていたが、近年濾胞性リンパ腫の寛解の維持、無病生存と全生存の延長を目指して種々の造血間細胞移植が試みられるようになり、また、キメラ型抗CD20抗体が開発され、優れた奏効性を有することが報告されるようになった。濾胞性リンパ腫では、bc1-2/IgH PCRを用いることでMRDの評価が可能であり、今後、骨髄幹細胞移植例やキメラ抗CD20抗体例においてMRDモニタリングが有用と考えられる。また、MRDを用いることで再発の早期発見、早期の化学療法の導入の検討も期待される。本年度は濾胞性リンパ腫細胞株FL18、Fl218をコントロールとしてbc1-2/IgH再構成を定性PCRを用いた系で確立した。検査検出感度は10^-6であった。9症例の濾胞性リンパ腫リンパ節検体よりDNAを抽出した。定性bc1-2/IgH再構成PCR条件にて9症例すべてのリンパ節DNA検体においてPCRを施行した。9症例中4例においてコントロール陽性bandとサイズが近いところにbandを認めた。Sizeが異なったため、その4症例については陽性コントロールと近いbandをシークエンス施行した。9症例中1例のみがbc1-2/IgHMBRであった。定性PCRでは検出症例が少ないため、現在定量PCRの条件等について検討中である。
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