2003 Fiscal Year Annual Research Report
病院における看護職へのキャリアカウンセリングの方策に関する研究
Project/Area Number |
14771387
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Research Institution | Kobe City College of Nursing |
Principal Investigator |
中根 薫 神戸市看護大学, 看護学部, 助手 (10305708)
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Keywords | キャリアカウンセリング / キャリアカウンセラー / キャリア / キャリア開発 / 看護職 |
Research Abstract |
本年度は、企業内で行われているキャリアカウンセリングについて昨年に引き続き、2社に調査を行うとともに、キャリア・コンサルティングの次の動向に注目した。平成15年3月、中央職業能力開発協会では、厚生労働省の委託を受けて「キャリア・コンサルティングの効果的普及のあり方に関する研究会報告書」をとりまとめた。その中でキャリア・コンサルティングを担う人材の役割構造について、導入レベル、標準レベル、指導レベルが示されている。導入レベルのキャリア・コンサルティングに期待される機能は、日常的な活動の場面において相談者が自己の現状を理解することを支援の中心とするとともに、キャリア形成に係る短期目標を設定し、日常活動場面においてその目標達成に向けて自発的に取り組むことを支援することである。また、キャリア形成に関する専門的な支援や、中長期的な目標設定の支援等が必要な場合は、標準レベルのキャリア・コンサルティングを担う人材による相談に導く機能ももつ。 この導入レベルの人材について企業内においては、ライン管理職が目標管理面接等の場面で部下に対する自己理解の支援を中心とした機能を発揮することを望んでいる。また、標準レベルの人材については、キャリア形成関係部門(人事、能力開発部門あるいはキャリア相談室等)の専門スタッフが配置されることを想定している。 このことから、病院における看護職へのキャリアカウンセリングの方策として次のようなことが考えられた。導入レベルとしては、ライン管理職である師長が目標管理等の面接を行い、スタッフが目標達成に向けて自発的に取り組むことを支援する。また、標準レベルとしては、専任の教育担当者が中長期的な目標設定の支援等を行い、キャリアカウンセリングの機能分担を行っていくことである。 来年度は企業内で行われているキャリアカウンセリングについての調査結果をまとめ、病院における看護職へのキャリアカウンセリングの方策について提案していく予定である。
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