2004 Fiscal Year Annual Research Report
歩行パターンの変動を計測する手段としての視覚的評価利用の可能性
Project/Area Number |
14771423
|
Research Institution | Ibaraki Prefectural University of Health Science |
Principal Investigator |
滝沢 恵美 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 助手 (70325976)
|
Keywords | 歩行パターン / 視覚的評価 / 変動 |
Research Abstract |
歩行パターンの変動を視覚評価するにあたり,その評価方法を検討し,歩行パターンと視覚評価結果の関係を検討することを目的とした.なお視覚評価は,Components of the Gait Assessment Rating Scoreの一般的カテゴリーを参考に,歩容に関する4項目(変動性・推進力・歩隔の広さ・よろめき)と転倒(転倒リスク・転倒予防のための運動指導)に関する6項目、5段階評価からなる独自の評価用紙を作成した.この評価用紙を用いて,本研究の目的である「歩行運動の変動と視覚的評価の関係」を検討するために,まず,経験年数3〜17年目(平均8.2±5.2年)の9名の理学療法士が評価者となり,21名の地域高齢者の10m自由歩行の様子をビデオで確認してもらい視覚的評価を行った。その結果から,評価用紙の信頼性を確認した。また,信頼性の確認された視覚評価項目の結果と歩行パターンの関係について検討し下記の結果を得た. 1)作成した視覚評価表の評価者間信頼性と評価者の経験年数は有意な関弊を示さなかった. 2)評価者間信頼性が確認できた視覚評価項目は,「推進力」「転倒リスク」「転倒予防のための運動指導」であった. 3)視覚評価項目の「推進力」と「転倒リスク」の結果と5m自由歩行所要時間と重複歩距離の変動係数の値の関係を検討した結果,地域在住高齢者の重複歩距離CVの平均値+2SD以上,また平均値+1SD未満であるという歩行パターンの変動の判別が理学療法士による視覚評価によって可能であると示唆された.
|