2002 Fiscal Year Annual Research Report
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14771441
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Research Institution | Seirei Christopher Junior College of Nursing |
Principal Investigator |
國分 真佐代 聖隷クリストファー大学看護短期大学部, その他部局等, 講師 (80289876)
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Keywords | 周産期 / 死産児 / 次回児(死産後の次の妊娠・出産) / 母親 / 父親 / 心理過程 |
Research Abstract |
文献検討は面接前に望まない死産の体験後から次回児妊娠・出産について行い、母親と父親の面接内容の検討を行った。調査協力は、東京都、神奈川・静岡県の7総合病院と4個人病院中、4総合病院と2個人病院に得られた。対象者は、候補者53組106人の中で研究主旨に承諾が得られた15組30人の面接調査を行い、面接後に対象条件外であった1組を除外し、最終的に14組28人となった。 調査の結果、妻は平均31.9歳(24〜37)・夫は平均34.6歳(22〜49)であり、核家族11組・複合家族3組であった。産科既往歴は、前回死産時平均週数25週2日、次回児分娩時平均週数は38週3日であり面接時次回児平均年齢は1歳9ヶ月であった。面接内容の逐語録作成は全例終了したが現在分析中であるため、今年度は面接導入として実施した自記式質問紙の内容を報告する。次回児妊娠は計画的10組、計画外4組と計画妊娠が多かった。死産後から次回児出産まで心理過程において父親・母親間の一致点は、妊娠中には嬉しさと前回と同じことにならないかという不安、分娩後に嬉しさと安堵感を持ったことであり、妊娠中から出産後も次回児が無事に生まれ育つ事を願い続けることであった。相異点は、次回児妊娠中に注意していた項目の件数と分娩直後や出産後の次回児への気持ちに表れた。妊娠中の注意では母親は父親よりも多項目に注意し、「お腹をかばう」「腹帯・お守りを大切にする」「常に胎動に気をつける」は8人と最多であったが、父親は同項目について4・3・5人と件数が少なかった。次回児への気持ちについては、母親14人中4人は死産児を思い出してのつらさや次回児の死を怖れるという不安があったと記載していたが、父親には死産児と次回児を重ね合わせたという記載はなかった。 15年度は、自記式質問紙内容に加えて逐語録から、母親と父親の死産後の次の妊娠・出産についての経験内容を質的に分析して研究をまとめる予定である。
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