2003 Fiscal Year Annual Research Report
健康づくりのための一提案 -日本における犬の散歩の疫学的研究-
Project/Area Number |
14780035
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Research Institution | Yamano College of Aesthetics |
Principal Investigator |
早川 洋子 山野美容芸術短期大学, 美容保健学科, 講師 (60289981)
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Keywords | ペットの所有率 / 健康度 / 不安 |
Research Abstract |
先行研究ではコンパニオン・アニマルの存在とそれへの接触がさまざまな恩恵を与えるという報告がされている。本研究ではまず現状を把握するために、コンパニオンアニマルの飼育状況、種類、対象者とコンパニオンアニマルの健康状態、生活習慣の調査など、また心理指標では不安尺度であるSTAIを用い、人とコンパニオン・アニマルの健康について調査した。 調査対象者は、美容系短期大学の学生166名(女性155名、男性11名)、平均年齢20.4歳であった。動物が好きな者は、88.6%(147名)、嫌いな者は、11.4%(19名)であった。全学生の家庭でのペットの飼育率は、48.8%(81件)であった。内訳は、犬58.2%(78件)、猫18.7%(25件)、金魚18.7%(25件)、ハムスター・モルモット3%(4件)、鳥1.5%(2件)で、犬と猫の飼育者を合わせると約77%で、尾崎(2000)の約60%より多い傾向であった。飼育場所は、室内45%、室外31%であった。飼育の有無を従属変数とし、健康度、STAI(状態不安、特性不安)などを独立変数としロジステック分析を行ったが、先行研究のような関係性は認められなかった。また犬の飼育の有無を従属変数とし同様に分析を行ったが、これも同様の結果であった。この原因として考えられる事は主たる飼育者は母親が圧倒的に多く全体50.6%(41件)、対象者が主たる飼育者であったのは、わずか6名(7.4%)であった事、親元を離れ思春期で不安定な時期(STAIの得点が高いものが多い)である事などが関係しているかもしれない。今後、サンプルサイズ、項目などを追加し、さらに検討を加えたい。
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