2002 Fiscal Year Annual Research Report
中米・グァテマラ〜エルサルバドル地域における巨大噴火のテフロクロノロジー
Project/Area Number |
14780060
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Research Institution | Hirosaki Gakuin University |
Principal Investigator |
北村 繁 弘前学院大学, 社会福祉学部, 講師 (60214813)
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Keywords | Coatepeque / Ilopango / TBJ / Congo / Arce / 指標テフラ層 / カルデラ |
Research Abstract |
本研究では、メソアメリカ地域、ことに、エルサルバドル共和国西部〜グァテマラ南部地域において、各方面の研究に有用なテフラデータベースを構築する上で、まず最初の足がかりとなる巨大噴火によるテフラの層序・分布を明らかにすることを目的としている。そのため、平成14年度については、以下のような調査・研究を行った。 1.東北大学図書館およびエルサルバドル国内の研究所・公団等において、本地域に関する相当数の文献を収集した。また、エルサルバドルの研究者を訪ね、情報を交換した。 2.エルサルバドル西部および首都周辺において、巨大噴火によるテフラ(主に軽石ないし白色火山灰)のうち、既に報告のあるテフラ(TBJおよびTB2〜4、Congo、Arce、Empalizada)の層序・分布の調査を行う一方で、未報告の(巨大噴火による)テフラを新たに見いだし、野外観察ならびに層序・分布の調査を行うとともに、分析用試料を採取した。 3.本研究費補助金支給以前に得られた成果もあわせて、8月末にエルサルバドル遺産局に中間報告書を提出したほか、斎藤報恩会自然史博物館Research Bulletinに層序の概要を発表し、また、日本火山学会2002年秋季大会にて研究成果を発表した。 4.現在、グァテマラ共和国(特に首都)では治安が悪化しており、本年度については、慎重を期して、現地踏査を行わなかったが、グァテマラ地震・火山・気象・水文研究所(INSIVUMEH)を訪問し、地質学的・火山学的情報ならびに安全に関する情報の交換をおこなうとともに、今後の現地踏査での協力を再度確認した。 平成15年度以降は、採取した試料の分析をすすめるとともに、エルサルバドル国内で見いだされたテフラをグァテマラ共和国内へ追跡し、巨大噴火のおよんだ範囲を明らかにしていくことが重要である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Kitamura, S.: "Stratigraphic framework of eruptive history of Santa Ana Volcano, El Salvador, Central America"Saito Ho-on Kai Mus.Nat.Hist., Res.Bull.. 68. 21-27 (2002)
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[Publications] 北村 繁: "中米・エルサルバドル共和国、サンタ・アナ火山西側のテフラ層序"火山予. 2002・2. 183 (2002)
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[Publications] Kitamura, S.: "Estudio de la geomorfologia volcanica y la estratigrafia de tefra alrededor de la ciudad de Chalchuapa"Informe de la tercera y cuarta temporada en el area de Casa Blanca del Sitio Arqueologico Chalchuapa. El Salvador.