2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14780061
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Research Institution | Hyogo University of Teacher Education |
Principal Investigator |
潮田 ひとみ 兵庫教育大学, 学校教育学部, 助教授 (40223523)
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Keywords | 快適性 / 心拍RR間隔 / 接触圧 / FFT解析 / 血流量 / 温湿度変化 |
Research Abstract |
本年度は局所快適刺激装置の作成と快適性評価法の検討を行った。 [第一段階:試料の準備]夏用衣服に用いられる素材を数種類準備し、市販の柔軟剤や糊剤を用いて加工し、柔らかさを変化させた同一素材で皮膚への肌触りが異なる試料を作成した。これらの試料を用いて、刺激装置に設置するための筒状試料を作成した。 [第二段階:局所刺激装置の作成]ドラムの回転に伴って試料がまわり、かつドラムの回転速度が数段階に調整できるような回転装置を作成した。この試料回転部分の一カ所に、被験者の腕を固定する部分を設置し、被験者の腕に筒状試料の一部が常時接触するようにし、予備実験で被験者の腕と回転試料との接触圧を測定し、局所快適刺激装置が支障なく作動することを確認した上で、被験者の生理データと官能値の測定を行った。 [第三段階:被験者実験]被験者の腕と回転試料とを接触させた状態で、被験者の腕と試料との接触感覚や快適感に関する感覚官能値を申告させた。この時に被験者が快適であるかどうかの生理指標として指先血流量および心拍計による心拍変動RR間隔の測定を行った。試料による模擬衣服を接触させ、積極的な接触刺激を与えた状態で、腕と衣服素材との間の温湿度変化を測定し、素材・加工条件の差による温湿度変化・血流量・接触圧・心拍RR変動と湿潤感・快適感に関する感覚官能値を測定した。またこの接触刺激時に計算を行わせるといった簡単な作業負荷を被験者に課した状態で作業効率を測定し、このような積極的刺激が被験者に与える効果を明らかにした。 [第四段階:快適性評価法の検討と分析システムの作成]測定した血流量をFFT解析し、RR変動と同様の低周波・高周波の比を用いて分析する方法とパワースペクトルの傾きを求め、その傾きから快適性を評価する方法の2種類の分析方法を用いて、傾向を比較し、指先血流量が快適性評価法として適当かどうかを検討した。分析方法を決定した後、簡便評価のための快適性評価分析システムをエクセルのマクロを用いて作成した。
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Research Products
(2 results)