2002 Fiscal Year Annual Research Report
分散ソフトウェア開発を支援する構成管理システムの生成系に関する研究
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14780204
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
藤枝 和宏 北陸先端科学技術大学院大学, 情報科学センター, 助手 (30324130)
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Keywords | 構成管理システム / 分散ソフトウェア開発 / アプリケーション・フレームワーク / オープンソース |
Research Abstract |
本研究の目的は、地球規模で分散したソフトウェア開発を支援する、構成管理システムの構成法を明らかにすることである。本年度は、まず、この開発形態の典型例であるオープンソースソフトウェアの開発プロジェクトの構成管理の実態について調査を行い、中間成果物の公開方法と構成管理のプロセスの二つの観点で整理したものを発表した。その過程で、構成管理システムのログ情報を分析するツールの研究・開発を行い発表した。 次に、その開発形態を支援する構成管理システムの生成系を、CVS (Concurrent Versions System)のプロキシ・サーバとして実現する手法を研究し、その中間成果を発表した。この研究では、プロジェクトに応じた構成管理システムを生成するための、三階層からなるアプリケーション・フレームワークのうち、基本ライブラリ層を既存のCVSにゆだね、その上に構成管理フレームワーク層を実現している。拡張フレームワーク層については、アクセス管理機構に関するものを設計・実装し、ACL (Access Control List)とRBAC (Role Based Access Control)という異なる二つのアクセル管理構構を持つ構成管理システムの生成例を示した。 実施計画では、拡張フレームワーク層としてリポジトリ分散機構に関するものに取り組む予定であった。しかし、調査・研究を進めた結果、リポジトリ分散機構はそれ自身大きな研究課題であるとの認識にいたり、その過程で得られた知見を発表予定である。この発表では、複製と同期を基本機構としてリポジトリの分散を実現し、複製・同期の方針を任意に設定可能な複製管理機構をもって、さまざまな分散形態に対応するアプローチについて述べる。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Mitsunori Fujita: "Support for Joining in Open Source Software Development Projects Using Public Data"Proceedings of the International Symposium on Future Soft-ware Technology. S1A3 (2002)
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[Publications] 藤枝 和宏: "オープンソースソフトウェアの開発スタイルとその変遷"情報処理. Vol.43, No.12. 1325-1328 (2002)
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[Publications] 早坂 良: "プロセス支援機能を組み込み可能なCVSプロキシ構成法"電子情報通信学会技術報告. Vol.102, No.703. 19-24 (2003)
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[Publications] Kazuhiro Fujieda: "Investigation of Repository Replication Models in Globally Distributed Configuration Management"Proceesings of International Workshop on Global Software Development. (発表予定). (2003)