2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14780210
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
竹内 泉 東邦大学, 理学部, 講師 (20264583)
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Keywords | 実数計算 / 構成的数学 / 計算可能性数学 |
Research Abstract |
今年度は、実数計算を形式的な計算体系の中で表現する方法について研究してきた。計算量を量るには形式的計算体系が必要である。これまでの形式的計算体系は整数の上の計算に対して定義されてきた。よって、何らかの形で実数の上の計算を、形式的計算体系の中で、整数の計算として表現する必要がある。 実数を表現する方法にはこれまで幾つか知られている。その代表的なものが、数論的関数による実数の表現と、計算可能性構造によるものである。数論的関数による実数の表現は、ドイツ、ハーゲン放送大学のバイハラーフ教授らによって提唱されているまた計算可能性構造による方法は、京都産業大学の八杉教授らによって提唱されている。 今年度の研究では、この両者の方法を比較した。従来より、この両者は本質的に同等であろうということは予想されていたが、本研究では、具体的に比較の方法を定義し、それによって実際に同等であることを示した。それは、両者それぞれの方法によって、計算可能関数を定義し、それぞれの計算可能関数の集合が互いに一致する、ということである。またその中で、位相が極めて重要な役割を果たしていることを指摘した。 この成果は、京都大学数理解析研究所短期共同研究の研究集会で発表した。また、講究録に掲載される予定である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 竹内 泉: "The normal open set almost equal to a regular omega language"京都大学数理解析研究所講究録「代数系のアルゴリズムと計算論」. 1268. 50-58 (2002)
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[Publications] 竹内 泉: "System of logic for necessity"京都大学数理解析研究所講究録「シークエント計算による証明論」. 1301. 122-138 (2002)