2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14780251
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
渡邊 宏 独立行政法人産業技術総合研究所, システム検証研究センター, 研究員 (80344183)
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Keywords | 操作的意味 / 余代数 / 分配則 / モナド / プログラム変換 / 遷移系 |
Research Abstract |
弱双模倣をもたらすプログラム変換を特徴付ける前段階として,操作的規則の分配則モデルを使い多ステップの意味を記述する方法に取り組んだ.そのために, 1)ソフトウェアスライシングを真似て操作的規則の与え方を変更し,分配則モデルを作る方法, 2)従来のモナドと余点付き函手の分配則を複数合成し,多ステップのモデルを作る方法, の二つを試みた.1)については具体例を探しうまくいくかどうか計算をしただけで,まだ形にできていない.2)はうまく行え,小ステップから多ステップの意味が圏論の道具を使って自然に構築できることがわかった.ここでは,分配則を用いた操作的意味論が従来の操作的意味論の一般化になっていること,操作的規則のモデルに余点付き函手を使う妥当性について考察できた.さらに,二つの操作的規則の合成ができるのに対応して,二つの分配則が合成できること.等式付きのシンタックスを持つ言語の操作的規則にも分配則モデルを考えられることがわかった. その他の計画に関しては,GSOSの統語的記述法の調査は行ったが,それ以外の統語的記述法までは手をつけていず,双模倣をもたらす統語的判定条件は未だ求まっていない.操作的意味を保存する言語拡大についてAcetoらによる統語的定義との比較はまだ不十分で検討している段階である.
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Research Products
(1 results)