2003 Fiscal Year Annual Research Report
関数のあてはめによる動画像からの物体の抽出と3次元形状の復元
Project/Area Number |
14780256
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大町 真一郎 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30250856)
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Keywords | コンピュータビジョン / 3次元形状復元 / 動画像解析 / 物体抽出 / 動き検出 / スプライン関数 / パターン認識 / ロボットビジョン |
Research Abstract |
本研究は、コンピュータビジョンの基礎技術となる、領域内の画素の動きが非一様な領域の画素の動きを正確に求め、物体の位置を検出し、3次元形状を復元することを目的とするものである。そのための要素技術として、昨年度は関数あてはめにより動きを検出する手法を検討した。今年度は昨年度検討した関数あてはめ法について様々な改良を加え、また、3次元形状復元手法について検討を行った。 1.関数あてはめ法の改良 昨年度の研究成果から、画素の動きを表現するためにはスプライン関数を用いるのが適当であることがわかったが、ノイズを含むデータに対しても過度に整合してしまい、ノイズに弱いという問題が残っていた。これを解決するために、ノイズに対して頑健なあてはめができる手法を検討した。その結果・画像側に適当な分散のガウスフィルタをかけることと、スプライン関数のパラメータに制限を加えることである程度頑健なあてはめができることが分かった。これらの成果を元に、動画像中の各画素の動きを求めるアルゴリズムを開発した。 2.3次元形状復元手法の検討 動画像から求まった各画素の動きの情報を利用して、動画像中の物体の位置および物体の輪郭を求める手法を検討した。スプライン関数を用いているため、関数の制御点がそのまま特徴点の位置を表す。これを利用して動き情報を得る手法を検討した。動き情報から物体と背景との境界を抽出し、境界から物体の輪郭を求め、輪郭の情報を利用してその物体の3次元形状を復元する手法を検討した。
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[Publications] 岩村雅一, 大町真一郎, 阿曽弘具: "パターン認識における予測分布の偏りに関する一考察"電子情報通信学会論文誌D-II. vol.J87-D-II no.2. 407-415 (2004)
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[Publications] 狩野芳正, 大町真一郎, 阿曽弘具: "特徴選択によるテクスチャ画像の教師なし領域分割"電子情報通信学会論文誌D-II. vol.J86-D-II no.6. 988-995 (2003)
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[Publications] 布田寿康, 大町真一郎, 阿曽弘具: "連結成分追跡による文書画像中の折れ線グラフの認識"電子情報通信学会論文誌D-II. vol.J86-D-II no.6. 825-835 (2003)
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[Publications] 氏家秀紀, 大町真一郎, 阿曽弘具: "クラスの確率分布を仮定しない特徴変換に基づく2次識別関数"電子情報通信学会論文誌D-II. vol.J86-D-II no.4. 441-449 (2003)
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[Publications] 北野貴之, 大町真一郎, 阿曽弘具: "認識対象毎の姿勢変換生成による任意姿勢の顔画像認識"電子情報通信学会技術研究報告. PRMU2003-207. 55-58 (2004)
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[Publications] 安達則男, 大町真一郎, 阿曽弘具: "補間処理手法の簡略化による折れ線グラフ画像の高速認識"電子情報通信学会技術研究報告. PRMU2Q03-204. 37-42 (2004)
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[Publications] 金 基中, 大町真一郎, 阿曽弘具: "オプティカルフローを用いた動画像中の多面体の面検出"電子情報通信学会総合大会. D-12-134(未定). (2004)
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[Publications] 田口真吾, 大町真一郎, 阿曽弘具: "パラメータ空間上でのスプライン補間を用いた人物の高精度追跡"第2回情報科学技術フォーラム. I-084. 179-181 (2003)
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[Publications] 岩村雅一, 大町真一郎, 阿曽弘具: "部分空間法における原点の位置の影響"第2回情報科学技術フォーラム. I-065. 141-142 (2003)
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[Publications] 平山勝裕, 大町真一郎, 阿曽弘具: "カラー情報を用いた情景画像中からの文字列抽出"第2回情報科学技術フォーラム. I-030. 67-68 (2003)