Research Abstract |
本年度は標記研究課題に関して以下にあげる研究成果を得た. 本研究の目的は,歩行者ナビゲーションとWebサイトの有機的融合を実現するために,両者のコンテンツのベースとなるメタコンテンツともいうべき情報を想定し,それを画一的に記述するための,メタコンテンツ記述スキーマの創出であった.そのための研究目標として本年度は,(1)歩行者ナビゲーションシステムにおける実験的検証,(2)複合現実型情報提示によるナビゲーションインタフェースの検討,について主に研究を進めてきた.特に(1)のテーマを進めるに当たって,単なるナビゲーションにとどまらず,様々なアプリケーションに対応可能な可搬移動型機器による複合現実感システムのフレームワークを新たに設計し,携帯電話及び携帯情報端末を使ったシステムとして実現した.このフレームワークでは単なるナビゲーションのみにとどまらず,博物館における展示ガイドや工事現場・作業現場における手順指示など,幅広いガイダンスに利用可能な枠組として実現しており,これを利用して実際に床下に埋められた配線状況を提示し,作業手順をナビゲーションするようなシステムを構築して実験を進めた.さらに,博物館等での展示物のガイドへの応用を考慮して,複合現実型情報提示に関する検討を進めた.(2)のテーマに関しては,先に述べたとおり,(1)のテーマを実現する上でのテストベッドとしてモバイル複合現実感システムのフレームワークを構築し,そこにおけるインタフェースとして,携帯電話を利用したもの,携帯情報端末を利用したもの,タブレットPCを利用したものなどを試作し,様々な角度から検討を進め,インタフェースの利便性について検証した.
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