2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14780360
|
Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
山田 秀 東京理科大学, 工学部, 助教授 (60260965)
|
Keywords | コスト / ISO 9000 / 認証取得 / 人件費 / 機会損失 / GDP / 労務費 / キャッシュフロー |
Research Abstract |
14年度には,品質管理活動のモデルとして品質保証(品質マネジメントシステム)の国際規格ISO 9000にて焦点をあて国際比較研究をおこなった.主要な研究成果は次のとおりである. (1)品質保証の国際規格ISO 9000シリーズの認証取得のコスト,利益の推定の可否について,日本,スウェーデン,メキシコ,中国,香港の企業を対象に検討した.その結果,組織構造,損益計算書情報の公開などの点で日本,メキシコ,香港が第一段階としてふさわしいことがわかった.そこでこれらの企業を対象に調査を実施した.スウェーデン,中国での調査については,他の地域のめどが立ったところで再開する. (2)メキシコの企業を対象に,認証取得のためのコスト利益を推定した.その結果メキシコの場合にはGDPは日本の8から10分の1程度であるのに対し,認証取得のコストについてはこれほど大きな開きはなく,業界によっては日本企業と大きな差がないことがわかった.この理由の主なものは,品質システム構築の工数はメキシコが日本よりも多いこと,品質システムを構築するマネジメントの人件費はメキシコと日本で比較した場合にGDPほどの大きな違いがないことが上げられる.また,経済的効果について顕著な差はないものの,日本に比べてメキシコのほうが,「認証取得により効果が認められ売り上げが向上する」という回答が多い傾向にある. (3)香港の企業を対象にした調査を実施した.その結果については現在集計中であり,この成果は来年度発表を予定している. (4)品質保証の国際規格ISO 9000が,2000年に品質マネジメントシステムの国際規格ISO 9000:2000として改訂され,世界的にその対応が話題になっている.また,中小企業での認証取得数が世界的に見て増加している.これらの事から2000年版対応の質問紙調査方法,中小企業向けの質問紙調査方法を開発し,日本企業を対象に実施した.これらの質問紙調査は,次年度において香港,メキシコの企業に実施予定である
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] YAMADA, SHU: "Costs and profits of ISO 9000 certification in Japanese manufactures"Proc. 3rd MAAOE conference 2002. 1. 1-9 (2002)
-
[Publications] YAMADA, SHU: "Compenporary quality activities in Japan, -TQM, Six sigma and other trends-"Proc. IJIE 2002. 1. 1-4 (2002)
-
[Publications] YAMADA, SHU: "Economical impacts of ISO 9000"Proc. QMOD 2002,Busan. 1. 235-241 (2002)
-
[Publications] CHIBA, Masahiro, YAMADA, Shu, FUKUDA, Takeshi: "Costs and Sales impacts of ISO 9000 certification in Japanese Manufactures"Proc, 16th Asia Quality Symposium. 1. 1-12 (2002)