2002 Fiscal Year Annual Research Report
生物起源炭化水素から生成する有機硝酸類の地球環境循環
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14780418
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Research Institution | National Institute for Environmental Studies |
Principal Investigator |
谷本 浩志 独立行政法人国立環境研究所, 大気圏環境研究領域, 研究員 (30342736)
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Keywords | 有機硝酸類 / 生物起源炭化水素 / パーオキシアセチルナイトレート |
Research Abstract |
今年度においては、生物起源炭化水素と窒素酸化物の光化学反応実験において使用する反応容器と検出装置の整備を行った。まず、実験装置の立ち上げならびに動作確認を行った。具体的には、生成物の検出に使用するガスクロマトグラフ/質量分析計のセットアップを行った。質量分析計は、電子衝撃イオン化と化学イオン化(正イオン・負イオン)の両方が安定に動作することを確認した。また、ガスクロマトグラフによる分離を経ないで、固体(または高粘性液体)サンプルを直接イオン化する装置を導入し、使用可能であることを確かめた。これによって、ガス状生成物だけでなく、エアロソル状生成物の同定と検出も可能になった。また、光化学反応実験を行う光化学チャンバーの全体整備を行うとともに、チャンバーから質量分析装置に導入する大気採取口(インレット)の設計と製作を行った。ステンレス製チューブの内側をテフロンでコーティングすることで、チャンバー内で生成した有機硝酸類がサンプリング中にチューブ内壁で消失・変質しないようにした。また、生成物の同定を確認するために用いる標準物質の合成に使用する装置ならびに試薬類の整備を行った。現在、試行実験を開始したところである。
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