2002 Fiscal Year Annual Research Report
携帯電話機を用いた視覚・聴覚障害者のための支援システム
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14780638
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
村上 満佳子 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教務職員 (70335488)
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Keywords | 福祉機器 / 携帯型計算機 / 聴覚障害者 / 手話アニメーション / 程度修飾語 / 視覚障害者 / 買い物支援 / 商品識別票 |
Research Abstract |
携帯電話機を利用した聴覚障害者・視覚障害者向けのサービスのうち、本年度は主に視覚障害者のための商品判別音声ガイドについて研究を行なった。 既に試作していたシステムはユーザが持ち運びできる大きさのものではなく、また、一方向スキャンのバーコードリーダを用いていたため商品識別票の読み取り向きが制限されており、視覚障害者にとっては扱いにくいものとなっていた。 そこで、まず始めに必要最低限の機能を備えたパソコンを自作することでシステムの小型化を試み、このシステムを用いて被験者実験を行なった。実験の結果、商品識別票の読み取り向きがシステムの有用性に大きく依存していることが明らかになったため、バーコードリーダを多方向スキャンのものに切り替え、読み取り精度向上と使用時におけるユーザのストレス軽減を検討した。 次に小型計算機から携帯電話機への移行に際し、これまでのプログラムをIモード対応Javaに書き換え、提案するサービスをWebからアプリケーションとしてダウンロードできるようにした。バーコードリーダは、携帯電話機に接続可能でかつIアプリでも利用可能なものを用い、ユーザが自分の携帯電話機でシステムを動かせるよう環境を整えた。しかし、現在市販されている携帯電話機対応のバーコードリーダには一方向スキャンのものしかないため、前項で検討した読み取り精度に関しては懸念事項となっている。 本年度は、携帯電話機に移行したシステムの評価実験を行なうとともに、もう一つの提案サービスである聴覚障害者向けの手話アニメーション生成についても研究を行なう予定である。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 村上満佳子: "手話アニメーションの可読性向上のための一手法"日本人間工学会関西支部大会講演論文集. 37-38 (2001)
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[Publications] 黒田知宏: "VRの福祉応用の現状"医療情報学. 21・5. 341-347 (2001)
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[Publications] 村上満佳子: "商品識別票を利用した視覚障害者用情報提供システム"第41回日本エム・イー学会大会プログラム・抄録集. 40. 155 (2002)
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[Publications] 黒田知宏: "可読性の高い手話アニメーションの生成・提示手法"第41回日本エム・イー学会大会プログラム・抄録集. 40. 150 (2002)
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[Publications] 村上満佳子: "程度修飾を導入した手話アニメーション生成システムの構築"ヒューマンインタフェースシンポジウム2002論文集. 219-220 (2002)
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[Publications] Mikako Murakami: "Generation of Modifier Representation in sign Animation"The 4th International conference on Disability, Virtual Reality and Associated Technologies. 27-32 (2002)
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[Publications] Mikako Murakami: "Shopping Support System for the Blind Using Barcode"7th ERCIM Workshop, User Interfaces for All. 207-208 (2002)