2002 Fiscal Year Annual Research Report
次世代ネットワーク(IPv6)による統合化高速並列処理ゲノム解析システムの開発
Project/Area Number |
14780644
|
Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
明石 浩史 札幌医科大学, 医学部, 講師 (60336386)
|
Keywords | IPv6 / パラレルコンピューティング / ゲノム / p53 / p73 / IPsec / Linux / 暗号化 |
Research Abstract |
1.(1)p53ならびにp73結合配列を全ゲノムDNA配列を対象に検索できるクライアント/サーバ型構造の解析システムを開発した。開発言語はANSI C言語を使用した。 (2)開発したシステムはユーザのリクエストを受け取るWEBサーバ(多数のCGI群で構成)、WEBサーバからの情報により制御手続きを自動生成するタスクコントローラ、タスクコントローラの制御命令により実際の処理を行う処理プロセッサ(マルチパラレルコンピューティングエンジン)で構成した。 2.(1)開発したシステムを用いて全ゲノムDNAシークエンスを解析した結果、p53、p73の結合配列と100%一致する部位をp53については3600箇所(従来のコンセンサス配列と100%一致、スペーサ0から12塩基)、p73に関しては12箇所(従来のコンセンサス配列と100%一致、スペーサ0から9塩基)予測した。 (2)p53結合部位として既知のp53下流遺伝子p53AIP、Annexin-8、MDM2、Col type IVについては既報の結合部位に加え、新たな結合部位を予測した (3)予測されたp53結合部位近傍の遺伝子につき、RT-PCR法によりAd-p53による遺伝子発現誘導の検討を行った結果、新規のp53下流遺伝子候補としてPIBP1、SCBP1、IGFBP-2、Co12A18、MGMT、AQP7を同定した。 3.(1)システムのOSはDebian GNU Linux3.0を使用したが、USAGI IPv6 Patchによりカーネル再構築を行うことでIPv6化し、あわせてwebサーバのIPv6化も行うことでシステム全体のIPv6化を行った。 (2)IPsecを実装することで、特定クライアント間との通信を暗号化して行えるシステムとした。
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] 明石浩史: "高速並列処理技術を用いたウェブベース全ゲノム解析システムの開発とその評価"第22回医療情報学会論文集. 253-254 (2002)
-
[Publications] 辰巳治之: "次世代のネットワーク技術-IPv6の医療応用の検討の為に-"医療とコンピュータ. 13. 25-33 (2002)
-
[Publications] 明石浩史: "次世代インターネットプロトコールIPv6の医療応用-北海道広域医療情報ネットワーク実証実験を中心として-"Proceedings of NORTH Internet Symposium 2003 (ISSN1345-0247). 50-61 (2003)
-
[Publications] 水島 洋: "バイオインフォマティクスのためのPerl入門"オライリー・ジャパン. 396 (2002)