2002 Fiscal Year Annual Research Report
細胞シート工学による腎尿細管上皮細胞と内皮細胞の積層共培養系の確立
Project/Area Number |
14780652
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
串田 愛 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (10338981)
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Keywords | 温度応答性培養皿 / 細胞シート工学 / 腎尿細管上皮細胞 / 血管内皮細胞 / 共培養 / 膜電位抵抗値 |
Research Abstract |
多孔性膜を介した尿細管上皮細胞を血管内皮細胞の共培養系の確立:腎尿細管上皮由来の株化細胞であるMadin-Darby canine kidney (MDCK)細胞とウシ大動脈血管内皮細胞を多孔性膜の表裏に播種し、共培養を行うことを目的とし、条件検討を行った。細胞シートの二次元マニピュレーション技術により温度応答性培養皿から回収したMDCK細胞シートをカルチャーインサート底面のポリエチレンテレフタレート(PET)膜(孔径0.4μm、孔密度1.6X10^6/cm^2)へ再接着させた。上皮細胞層の膜電位抵抗を測定するためにはPET膜の全面が完全に、全く欠損なく細胞で覆われていなくてはならない。しかし現状では、細胞が接着していない部分が特にPET膜の縁に生じた。そこでPET膜への細胞外マトリックスタンパク質(コラーゲン、ラミニン)のプレコーティングおよび再接着後における成長因子(EGF、IGF-1、PDGF)の添加によりこれら欠損部の修復の加速を試みたが優位差は得られなかった。また、トリプシン処理によって回収したMDCK細胞と血管内皮細胞をPET膜の表裏にそれぞれコンフレント濃度で播種し、培養日数における膜電位抵抗値の変化を抵抗値測定機器を用いて測定した。MDCK細胞単独の場合とMDCK細胞と血管内皮細胞の共培養の場合とを比較したが、どちらの場合も膜電位抵抗値は培養日数に応じて上昇し、培養1週間程度でピークを迎えた。しかし血管内皮細胞との共培養では常に膜電位抵抗が低い値を示した。すなわち内皮細胞との共培養により上皮細胞層の膜透過性が上昇した。
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