2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14800004
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
藍澤 宏 東京工業大学, 文教施設研究開発センター, 教授 (70167766)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上野 淳 東京都立大学, 工学研究科, 教授 (70117696)
孫福 弘 慶應義塾大学, 総合政策学部, 教授
小松 幸夫 早稲田大学, 理工学部, 教授 (10133092)
斎尾 直子 東京工業大学, 文教施設研究開発センター, 助手 (80282862)
米澤 彰純 大学評価・学位授与機, 構・評価研究部, 助教授 (70251428)
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Keywords | 大学施設 / 管理運用 / 国立大学 / 私立大学 / 管理コスト / シミュレイション / ベンチマーキング / ストックマネージメント |
Research Abstract |
本研究は、大学施設の管理運用の新たな方法を、既存の建物と新規建物との有機的な複合利用を建物機能向上維持と再構築という概念で、また、学科・専攻・郡という建築物と周辺環境との調和を環境保全機能向上として地理的地形等のゾーン的総合化という概念との双方から求め、今後の大学施設の新しい管理方法・手法を構築することを目的とし、平成15年度〜16年度の2年間で研究を進めている。研究内容と課題は、【1】既存施設の評価方法・手法の開発、【2】既存施設と新設建物との効果的且つ有効活用に関する方法・手法の開発、【3】建築群と周辺環境との一体的な調整と調和を計る評価方法の開発、【4】スペース管理など施設の効率的運用・管理に必要な費用や諸数値から、各大学がベンチマーキングできる基準作成という大学施設の管理手法を構築する、の4つである。 平成14年度では、以下の(1)〜(4)の調査、分析、考察、報吉書刊行 (1)国公私立大学を対象にアンケートによる教育施設の実態調査を行い、大学施設の状況、施設利用者の施設 保全評価と維持認識、並びに現状における整備課題、施設管理運営に関する現状の取り組みについて実態を把握し、調査対象大学ごとに整理・分析を行なった。調査対象大学は、国立大学98校で詳細調査を実施した。 (2)上記の98大学調査について、人文系、理学系、工学系、農学系、薬学系、医学系等の系統ごとに整理し、全体の調査結果を比較・検討するとともに、各系ごとの課題を抽出した。課題抽出に当たっては、名系に共通に表出する基礎条件、並びに系独自に現れる諸現象について比較分析を行い、基礎条件的な課題と今後の応用的発展的な課題に区分し、整理分析考察を実施した。 (3)(1)の実態調査と併行して、大学施設の管理のあり方について、国内外の大学の現地調査を実施し、施設管理の現状を詳細に調査するとともに、当該大学における施設管理の責任者等のヒヤリング調査を行うことにより、これからの我が国の大学施設の管理に関し、踏まえるべき課題について整理・検討した。調査対象大学は、国内:9校(鳥取大学、京都大学、京都工芸繊椎大学、立命館大学、広島大学、高知医科大学、琉球大学、信州大学九州工業大学)、国外では:英国3校(University of Birmingham(Department of Facilities)、University of Glasgow、Glasgow Caledonian University)、米国3校(Massachusetts Instiitute of Technology、University of California, Barkeley、Stanford University)を調査した。 (4)上記3段階の調査結果の比較・分析及び抽出された施設管理に係る課題等について、現状の実態の報告と次年度へ向けての中間まとめを刊行した。
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