2014 Fiscal Year Annual Research Report
日本人中国語学習者の中間言語コーパスの構築及び教材開発への応用
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14F04004
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
道坂 昭廣 京都大学, 人間・環境学研究科(研究院), 教授 (20209795)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LIU Biao 京都大学, 人間・環境学研究科(研究院), 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2015-03-31
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Keywords | 中国語 / 語学教育 / 学習者コーパス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は日本語母語話者の中国語学習者に信頼できる文法的誤用の改善方法を提供することを目指して、京都大学で初級・中級中国語授業を履修する学習者を研究対象として、学習者コーパスの構築を試みた。 具体的には、従来の学習者コーパスにおける問題点の解決を図り、単一のジャンルに偏らない均衡的なコーパスを実現するため、会話・物語・論説という3つのジャンルを選んで実験を行った(①簡単な会話文を中国語に翻訳させた ②漫画を見せて、物語の地の文を作文させた ③議論しやすいテーマについて簡単な論説文を書かせた)。また、テキストや辞書の使用を禁止し、漢字の書き間違いを考慮してコンピュータ上ではなく紙に文章を書かせた。さらに、1回の実験につき1時間以内に実施して時間制限を行い、1つのテーマの語数は100文字以上と制限した。 本研究の実験は平成26年度の前期(7月)と後期(12月)授業において行われた。その結果、初級学習者(農学部、法学部、総合人間学部、理学部)と中級学習者(法学部、経済学部、文学部、総合人間学部)から約60000字のデータを収集した。実験で得られた紙媒介のデータは、すべて検索可能な電子版(wordファイル)に書き起こされた。 本コーパスを効果的に利用すれば、日本人学習者の中間言語における文法構造、語彙の使用、誤用の一般的な特徴、学習者の発達過程における特徴を把握でき、教育現場での治療的な文法指導が期待できるとともに、電子版を利用して言語分析ツールを用いて大量のデータ処理ができ、学習者の目標言語への定量的、統計的なアプローチも可能になり、中国語教育の分野にとどまらず、教育工学や第二言語習得研究の分野に対する貢献も期待できる。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)