2014 Fiscal Year Annual Research Report
摩擦エネルギーを用いた金属と樹脂の直接接合法の開発と接合機構の解明
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14F04061
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中田 一博 大阪大学, 接合科学研究所, 教授 (80112069)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LIU Fengchao 大阪大学, 接合科学研究所, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2015-03-31
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Keywords | 異材接合 / 金属 / アルミニウム合金 / マグネシウム合金 / 樹脂 / 摩擦エネルギー / 表面処理 / 界面構造 |
Outline of Annual Research Achievements |
自動車等の輸送機器において、軽量化のために、各種材料をその機能を組み合わせて総合的に材料利用を図るマルチマテリアルの考え方に基づき、金属と樹脂材料との異材接合が最近特に注目されている。このような中で、従来の接着剤やリベットなどの機械的締結によらない、金属板と樹脂板との直接接合を可能とする新しい接合法として、受入研究者はこれまで行ってきた摩擦撹拌接合法(FSW)の研究成果を応用して、摩擦エネルギーを利用した摩擦重ね接合法、Friction Lap Welding、FLW法を提案し、その技術基盤の確立に向けた基礎研究を推進している。本法は高速回転するツールを金属板に押し付け、発生する摩擦熱により継手相手の樹脂を溶融、あるいは軟化させて接合するものであり、従来の接着剤や機械的締結法が抱えている欠点や問題点を解決できるものとして、国際的にも注目され、その実用化が期待されている。 本研究では、まず、樹脂として熱可塑性の代表的な樹脂であるポリアミド、ポリエチレン及びポリプロピレン、金属としては軽量材料であるAl合金及びMg合金を取り上げ、接合強度などの金属/樹脂継手特性に及ぼすプロセスパラメータの影響を明らかにした。次いで、接合継手特性に及ぼす材料特性の影響として、樹脂に対しては官能基の有無やコロナ放電処理による表面改質の影響、またMg金属に対してはPEO化成表面処理法の影響を明らかにし、直接接合には樹脂材料として極性官能基が必須であること、またMg金属に対してはPEO化成表面処理が継手強度の向上に有効であることを明らかにした。さらにTEM-EDSによる接合界面ナノ微細構造解析及びXPSによる樹脂と金属双方の表面状態構造解析により官能基の種類やその存在割合と表面改質や表面処理との関係を明示し、これらの解析結果に基づき、金属/樹脂の異材接合機構モデルを提案した。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)