2015 Fiscal Year Annual Research Report
蛍光共鳴エネルギー移動による0・1次元ナノドット・ワイヤーセンサーの開発
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14F04063
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
関 修平 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (30273709)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
PADALKAR VIKAS 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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Keywords | ESIPT / ナノワイヤー / 蛍光共鳴 / センサー / 固体発光 / 粒子線 / イオントラック / 液晶 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度に引き続き、固体状態で高効率に蛍光発光を示す化合物の合成を行い、実際に粒子線照射により蛍光発光性ナノワイヤの創製を行った。特に、2-(2'-ヒドロキシフェニル)ベンゾチアゾール(HBT)骨格が示す励起状態プロトン移動(ESIPT)現象による大きなストークスシフトに注目し、可視光領域に発光を示す材料の開発を行った。HBT骨格とフルオレンもしくはトリフェニルアミン誘導体を共有結合で連結したダイアド、トリアドタイプの化合物は固体状態で高い蛍光発光量子効率を示す材料として振る舞った。また、各種有機溶媒中での発光挙動を調べることにより、特にHBT-フルオレン-HBTトリアド型分子が顕著なESIPT発光を固体状態で示すことを見出した。HBT部位のヒドロキシ基をメチル保護した誘導体による対照実験の結果、確かにヒドロキシ基がESIPT発光に寄与していること、また、2つのESIPT部位は独立して振る舞うことを確認した。 このトリアド型化合物のうち、フルオレン橋頭位にジヘキシル基を有する誘導体から作成した薄膜に490 MeV Os重粒子線を低密度(10^8~10^10 cm-2)で照射し、照射後の薄膜をシクロヘキサン溶媒に浸漬させて現像したところ、原子間力顕微鏡観察により粒子線の飛跡に沿ったナノワイヤが得られることがわかった。発光スペクトルの測定により、これら基板上のナノワイヤが蛍光発光能を保持していることが確認された。 さらに、このトリアド型化合物はバルク状態において高温領域(~200 ºC)でサーモトロピック液晶として振る舞いネマチック相を発現した。二つのヒドロキシ基のうち一つでもメチル保護した誘導体は液晶相を発現しないことから、メソゲンの分子設計に新しい設計指針を与える可能性が提示された。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)