2016 Fiscal Year Annual Research Report
気候変動影響下のベトナムにおける洪水リスク評価のための統合的アプローチの開発
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14F04373
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
花木 啓祐 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (00134015)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
PHAM GIANG 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2017-03-31
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Keywords | 気候変動 / ベトナム / 洪水 / GCM / 水文モデル / 農業 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までのシミュレーションにより、2070年時点での洪水による予測水深とその継続日数が得られている。これに対して、過去の洪水による農作物の被害に関する農家への調査を実施し、稲作256件、果樹168件、ナッツ220件、トウモロコシ212件の結果を得た。これらの結果から浸水深(0.5 m以下、0.5-1.0 m、1.0 m以上の3段階)および浸水継続時間と被害の関係を定式化した。次いで、これらの作物の面積あたりの収量と作物の金銭価値を乗じることによって、洪水によって生じる被害金額を算定した。現時点でも洪水の被害は生じており、その金額は稲作、果樹、トウモロコシ、ナッツの順である。これに対して2070年の各シナリオにおいてはいずれの作物も被害が増加する予測である。その増加率は果樹およびトウモロコシで大きく、RCP8.5の高排出シナリオではアンサンブル平均で被害額は100%の増加と予測されている。とりわけ、このシナリオ下で厳しい予測を示すGCMの場合、被害額が150%増加すると予測された。また本研究により、流域内において農業被害が生じる場所についても特定することができた。 これらの研究結果から、ベトナムにおける農業被害は気候変動によって大きく増加する懸念があることが示された。また、排出シナリオによる相違が大きいことは、気候変動の防止(緩和策)が重要であることを示している。 以上、3年度にわたる研究によって、ベトナムの重要な産業である農業に対して気候変動が与えると予測される影響が大きいことが定量的に示され、これは重要な成果である。今年度も2件の国際学会発表を行った。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)