2016 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14F04400
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
昆 泰寛 北海道大学, 獣医学研究科, 教授 (10178402)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ELEWA YASER 北海道大学, 獣医学研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2017-03-31
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Keywords | 縦隔脂肪組織 / 微小免疫ユニット / 脂肪組織関連リンパ組織 / マウス / ブレオマイシン / 性差 / 肺炎 / 自己免疫 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は健常マウスの縦隔脂肪組織内にリンパ球を主体とする微小免疫ユニットを発見し、縦隔内脂肪組織関連リンパ組織(mediastinal fat-associated lymphoid clusters : MFALC)と名付けた。本研究ではMFALCの健常時および病態時に果たす役割を解析する。 本年度は昨年度に引き続き、実験的肺炎モデルにおけるMFALCと肺の病理学的変化を検索した。C57BL/6マウスを用い、ブレオマイシン(50 mg/kg)を経気道的に投与し、肺炎を誘導し、投与後7日および21日でMFALCと肺の病理組織像を解析した。対照群にはPBSを投与した。ブレオマイシンはマウスに肺炎を誘導し、7日では炎症性変化が、21日では線維化病変が特徴的だった。実験群のMFALCのサイズは対照群のそれよりも有意に大きかった。実験群の肺とMFALCには、多数の免疫細胞(T細胞、B細胞、マクロファージ、増殖細胞、顆粒球)がみられた。興味深いことに、PNAd陽性高内皮細静脈は実験群の肺にみられたが、対照群のそれにはみられなかった。また、実験群のMFALCではGr-1陽性の多形核白血球や輪状単核細胞の浸潤が特徴的だった。肺とMFALCの病理組織学的パラメーターには有意な正の相関が認められた。 また、自己免疫疾患モデルMRL/MpJ-lprマウスを用いて、MFALCと肺病変に関する性差を解析した。5ヶ月齢MRL/MpJ-lprマウスの雌はその雄に比べて、血中抗dsDNA抗体濃度が高く、MFALCが大きく、MFALC内の高内皮細静脈やリンパ管もよく発達していた。また、肺およびMFALCにおける免疫細胞(T細胞、B細胞、マクロファージ、増殖細胞、樹状細胞)の量的パラメーターは雄よりも雌で有意に高値だった。 以上、MFALCと肺の炎症性病変等の相関およびその性差を明らかにした。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)