2015 Fiscal Year Annual Research Report
海中林を形成する大型褐藻類が沿岸生態系の生物生産に与える影響の評価研究
Project/Area Number |
14F04717
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
青木 優和 東北大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (70251014)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
POCKLINGTON JACQUELINE 東北大学, (連合)農学研究科(研究院), 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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Keywords | ホンダワラ科 / 藻場 / 葉上動物 / 生物群集 / キャノピー除去 / 野外操作実験 / 樹冠 / 撹乱 |
Outline of Annual Research Achievements |
<背景と目的> 藻場において大きな茂みを作る大型褐藻類は樹冠部を形成する。樹冠部が藻場に及ぼす影響や、樹冠部が失われた場合に藻場生態系に生じる影響については、ほとんど研究が行われてこなかった。本研究では、樹冠部を形成する主要な大型褐藻類について、その役割と機能を明らかにするために3つのテーマ設定により研究を行った。a) 東北沿岸の樹間形成大型褐藻類について、バフンウニによる摂餌の影響を調べた、b) 東北沿岸の樹間形成大型褐藻のフシスジモクにおいて、撹乱が葉上動物相に与える影響を調べた。冬季の嵐を模して樹冠部が失われた場合に、葉上動物相がどのように変化するかについて、野外実験を行った。 <研究方法> a) ワカメとフシスジモクおよびバフンウニを野外でスキューバ潜水によって採集して実験室に持ち帰った。室内循環型の飼育水槽内で、バフンウニの2種海藻に帯する摂食実験を行った。また、同時に海藻の成分組成分析も行って、ウニの摂餌傾向との関係性を調べた、b) 宮城県牡鹿半島沿岸の調査海域において、スキューバ潜水によってフシスジモクに標識マークを行った。樹間除去を行った標識海藻と対照区の標識海藻について、定期的に上部葉と下部葉を採取し、その葉上動物相の差違を調べた。動物の選別と計数解析は実験室において実体顕微鏡下で行った。 <研究結果> a) バフンウニには摂餌選好性があり、フシスジモクよりもワカメを好んで摂餌した。また、ワカメでは茎よりも葉を好んだ。フシスジモクでは茎と葉に摂食率の差はなかった。忌避物質であるフロロタンニン濃度は海藻間に差が見られなかったが、ワカメでは茎よりも葉に多かった、 b) 冬季の海況悪化を模した撹乱実験により樹冠部を除去したフシスジモクと対照区のフシスジモクとでは、葉上動物相が異なっていた。撹乱は葉上動物相に変化をもたらすと考えられる。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)
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[Presentation] Recovery of the epiphytic animal communities in Sargassum beds in Shizugawa Bay after the tsunami caused by the 2011 off the Pacific coast of Tohoku Earthquake2015
Author(s)
Suzuki, Y., Horikoshi, A., Endo, H., Agatsuma, Y. & Aoki, M.N.
Organizer
SCESAP Biodiversity Symposium 2015 "Biodiversity in Asian Coastal Waters: Looking Towards the Future"
Place of Presentation
Chulalongkorn University, Bangkok, Thailand
Year and Date
2015-07-03 – 2015-07-07
Int'l Joint Research