2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14GS0109
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
樋口 範雄 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 教授 (30009857)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
両角 吉晃 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 助教授 (50239711)
佐伯 仁志 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 教授 (10134438)
伊藤 眞 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 教授 (50009809)
道垣内 正人 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 教授 (70114577)
中山 信弘 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 教授 (40009816)
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Keywords | 生命倫理 / 生命工学 / 遺伝研究 / 医療倫理 / 医事法 / 比較法 / 専門家責任 / 患者の権利 |
Research Abstract |
文部科学省学術創成研究プロジェクト「生命工学・生命倫理と法政策」とは、東京大学法学政治学研究科(法学部)教官を中心に、2002年度から5カ年計画で開始されたプロジェクトである。最初の2箇年は、学際的な議論のネットワークを拡げること、そして議論の対象となる生命倫理・生命工学に関しどのような問題が議論されているかにつき基礎的な理解を得ることにあてることにした。 初年度の2002年度においては、6月27日の第1回研究会を皮切りに16回の研究会、2回の準備会、生命倫理学会など他の研究会への傍聴およびコメント参加5回、さらに、ミュンヘンの臓器移植問題国際会議、アメリカ・オレゴン州における尊厳死法現地調査、オーストラリアにおける人工生殖法調査など海外調査5件、「現代社会における倫理と法」と題する国際シンポジウム1回、海外の研究者招請3名など、多様な活動を展開した。 その結果、参加メンバーの間で基本的な理解が著しく進むとともに、「生命倫理ケース・スタディ」と題する生命倫理の諸問題につき法律家と医療専門家等が一堂に会してディスカッションを行い、それを反映した雑誌連載を2003年4月から法律専門誌「ジュリスト」誌上で1年間行う企画のめどを立てた。さらに、アメリカのロー・スクールとメディカル・スクールでこの分野を講ずる2人の専門家を招聘し、2003年夏、2ヶ月の特別講義をしてもらう計画も確定している。 今後は、海外の専門家との提携をアメリカ・オーストラリアに限らず、アジアやヨーロッパにまで拡げるとともに、できるだけ具体的なテーマで各種専門家が議論をする機会をさらに増やすこと、これらの成果を様々な媒体により徐々に公表することを考えている。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 樋口範雄: "医療情報の取り扱い-産業医や診査医のケースにおける医師の説明義務"ジュリスト. 1226. 100 (2002)
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[Publications] 樋口範雄: "患者の医療情報の保護-アメリカにおける個人情報保護の一側面"ジュリスト. 1231. 176-179 (2002)
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[Publications] 辻省次, 武藤香織, 樋口範雄: "生命倫理ケース・スタディ第1回:遺伝病告知問題"ジュリスト. 1243 (掲載予定). (2003)
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[Publications] 樋口範雄: "医療における個人情報保護…HIPAA法を含めて"新医療. 2003年4月号(掲載予定). (2003)