2004 Fiscal Year Annual Research Report
社会基盤を構築するためのシステムLSI設計手法の研究
Project/Area Number |
14GS0218
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
安浦 寛人 九州大学, システムLSI研究センター, 教授 (80135540)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒木 幸令 九州大学, システムLSI研究センター, 教授 (40234596)
櫻井 幸一 九州大学, システムLSI研究センター, 教授 (60264066)
松永 裕介 九州大学, システムLSI研究センター, 助教授 (00336059)
金谷 晴一 九州大学, システムLSI研究センター, 助教授 (40271077)
井上 創造 九州大学, システムLSI研究センター, 助手 (90346825)
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Keywords | ディジタルメーミング / RFID / 個人認証 / 情報セキュリティ / システムLSI / 暗号回路 / 低消費エネルギー / 無線通信ネットワーク |
Research Abstract |
平成17年度に新キャンパスにおいて学生証や職員証として実証実験を行うICカードシステムの設計試作を行った。既存のICカードを利用して、新しく開発した双方向認証を行うシステム(PIDシステム)を搭載し、性能や利用しやすさに対する基本的な評価を行い、方式の改良を進めた。具体的には、相互認証の処理時間を短縮するための新しい方式の提案、安全性の確保の手法とその評価手法の確立、複数の応用に対し安全に利用できる相互認証サービスの実現のための基本技術の開発などを行った。また、PIDシステムを搭載する理想的なアーキテクチャおよび回路構造に関する検討を進め、マルチアプリケーション環境で自身以外のOSも含めたあらゆる他のソフトウェアが信用できないという仮定の元でも安全性を確保する方式を考案した。本ICカードシステムは、平成18年度以降、九州大学の学生証・職員証として正式に採用されることが決定したので、実用化開発を加速するために、共同研究企業とともに実用化のための開発を推進している。また、学外においても、この技術を利用した地域カードシステムへの展開の可能性について産業界と協議を始めた。 このような実用化開発の中で明らかになる技術的な限界や制約を、新しい社会基盤のあり方に関する総合的な議論にフィードバックしている。特に、社会基盤の形成の上で重要となる「価値」と「信用」を搭載する半導体集積回路に求められる要求を、設計技術、製造技術、テスト技術、運用技術にわたって幅広く検討した。その成果は、国際会議などで発表するとともに、総合科学技術会議議員をはじめ学術会議や半導体産業界の指導者にも説明し、これらの技術の社会的な重要性について新しい研究テーマを提案した。
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Research Products
(92 results)