2014 Fiscal Year Annual Research Report
座位行動を標的とした即時フィードバックによる介入プログラムの効果検証
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14J00441
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
笹井 浩行 筑波大学, 医学医療系, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2017-03-31
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Keywords | 座位行動 / 活動量計 |
Outline of Annual Research Achievements |
【諸言】初年度の平成26年度は,主に研究課題1「座位行動と疾患や死亡との関連」に関する検討の前段階として,座位行動や身体活動を評価する活動量計の比較可能性について検討した.現在,世界中で様々な種類の活動量計が座位行動の評価に使用されている.同じ機種であれば結果の国際比較や研究統合が容易であるが,機器の易入手性やメンテナンス対応の煩雑さなどの事情から,各国で異なる機種が使われているのが実情である.国際比較や研究統合を見据えると,各機種が算出する座位行動指標の比較可能性を検証しておくことは意義が高い. 【目的】本研究では,特に欧米で標準的な活動量計として頻用されているActiGraph GT3X+(ActiGraph社,以下AG)と,わが国で頻用されている三軸加速度計Active style Pro(オムロンヘルスケア社,以下OM)および一軸加速度計であるLifecorder(スズケン社,以下KZ)の座位行動指標を比較検討した. 【方法】対象者は,米国ペンシルバニア州ピッツバーグに在住する自立高齢者16人(78 ± 6歳,男性13人,白人15人)であった.対象者には,連続7日間,入浴を除く覚醒時にAG,OM,KZを腰に同時装着するよう求めた. 【結果】装着時間中における座位行動の割合は,機種によって大きく異なることが判明し,AGで73.5 ± 9.6%,OMで60.3 ± 9.8%,KZで94.5 ± 4.7%だった.30分以上続く座位行動については,AGとOMは同等(252 ± 122 vs. 268 ± 108分)であった.一方,KZは装着時間が短いにも関わらず ,30分以上続く座位行動が有意に長かった(559 ± 156分).座位行動の中断回数は,AGで5.2 ± 1.1回/装着1時間,OMで3.7 ± 0.7回/装着1時間,KZで1.3 ± 0.7回/装着1時間だった. 【結語】AGと比較すると,OMは座位行動を短く,KZは長く算出することが判明した.今後は,各機種の互換性を検証し,国際比較や研究統合を可能とするための基礎資料としたい.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度に予定していた研究の大部分を完遂できた.現在,本研究課題の中心となる介入研究のプロトコルを作成中である.平成27年度前期にて倫理委員会の承認,後期にて研究を完遂する見通しがついており,進捗は順調であるといえる.
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度の前期に,本課題の中心となる介入研究に関する筑波大学医学医療系の倫理委員会に申請予定で,現在申請書および詳細な研究プロトコルを作成中である.介入研究自体は平成27年度後期に完遂できる見通してある.その他,平成26年度の研究成果を国際誌にて発表することを目標としている.
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Research Products
(4 results)