2016 Fiscal Year Annual Research Report
網羅的ゲノム解析による地域適応メカニズムの解明:適応の分布変遷復元と未来予測
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14J00456
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
岩崎 貴也 京都大学, 生態学研究センター, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2017-03-31
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Keywords | 系統地理 / 適応進化 / 適応遺伝子 / 気候変動 / 地球温暖化 / 氷期 |
Outline of Annual Research Achievements |
アブラナ科の草本であるコンロンソウを対象とし、東アジア全体の多地点サンプルについてのゲノムワイドな変異情報を用いることで、地域的な局所適応に関わると思われる適応遺伝子の探索、そして現在・過去・未来環境においてそれらの適応遺伝子が担っていると思われる地域的な局所適応のパターンを地図の形で予測・復元することを目的として研究を行った。 今年度はまず、検出した非中立SNPの周辺にある機能遺伝子情報の信頼性を高めるため、コンロンソウドラフトゲノムについて見直しと改善に取り組んだ。短い断片やリピート配列を除いて遺伝子予測解析を行ったが、顕著な改善はみられなかった。コンロンソウの近縁種であるCardamine hirsutaのゲノムが発表されたため、現在はこのゲノムとの比較・検討を行うことで、ゲノム情報の改善に取り組んでいる。更に、非中立SNP近傍にあった機能遺伝子に、タンパク質の機能変化を生み出すような非中立な変異が起こったかを調べるため、リシーケンス解析も行う。こちらについては2017年度中には結果が得られる見込みである。これらの結果を合わせることで、適応的な機能遺伝子について精度の高い解析結果が得られると考えられる。 また、GISによる局所適応の地理的パターン予測について、モデルや手法の改善にも取り組んだ。過去の氷期や地球温暖化した未来の環境レイヤーについても整備を行うことができ、前年度や今年度に作成した局所適応の地理的パターン予測に関する統計モデルを投影することができるようになった。現在はまだ予備的な解析しか行うことができていないが、中立な種の分布モデルの変化とは大きく異なる結果が得られつつある。この結果は、気候変動が生物に与える影響を考える際に、種内の適応の変化という新たな側面についての予測を提供することができるため、多方面へ有用な知見を提供できると予想される。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)